RADIO-iを継承するネットラジオ・何を継承?

写真
写真:今は四間道レストランとなっている蔵(名古屋・西区)
※04年撮影

9月末をもって、我が国初の、地上波民間放送局の閉局となる「RADIO-i」こと愛知国際放送。それが、10月からネットラジオとして再出発するという記事が今日の中日夕刊に載っていました。

【中日新聞】「レディオ・アイ」、ネットで再出発 10月開局

タイトルを見た瞬間、「おお!ネットラジオとして続くのか…?」なんて、淡い期待を抱いたのですが…。

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記事によりますと、RADIO-iの放送部プロデューサーであり、環境音楽の制作集団「ランドスケープミュージック」のメンバーでもある方が、「RADIO iSCAPE(レディオ・アイ・スケープ)」という名で、10月1日からネットラジオをスタートさせるとのこと。

コンピューターやマイクなどは、RADIO-iから譲り受ける予定で、内容は、音楽の方向性をRADIO-iから継承するということなのですが…。放送自体は、月曜から金曜の午前10時から午後6時までで、喋り手はおらず、ひたすら「自然音とイージーリスニング」といった、癒しの音楽を流すそうです。

つまり、JASRAC管理楽曲は一切流さない、いや、流せないということですね。開局後にスポンサーを集めるそうですが、とりあえずは、名古屋・西区の四間道で、「四間道レストラン」のオーナーの方が社長をしている、「パラマウント」が、このRADIO iSCAPEに出資するとのこと。

拠点は四間道のアパートとなるそうですが…。この四間道レストランは、270年前の蔵を改装して、今年7月にオープンしたばかりのもので、ギャラリーも併設されています。つまり、これって、要は店内音楽?それをそのままネットで流すと?音楽の方向性をRADIO-iから継承して、それがなぜイージーリスニングの癒しになるのか、私には正直、よくわかりません。

RADIO-iって、外国語放送局で、洋楽メイン…でしたよね?まあ、波の音とかは入ってたか。確かに、プロデューサーとコンピューターとマイクは、RADIO-iから継承されるのでしょうけど、これはこれで、新しいメディアとして受け止めた方が、良さそうな気がしますね。

まさか、RADIO-iのジングルがそのまま使われることは無いでしょうし、逆に、「RADIO-iを継承」だなんて言われると、いつまでもその幻影を追ってしまいそうな…。

でも、そもそも、平日の10時から18時だけのネットラジオでは…。RADIO-iは開局から10年、一度も黒字になることはありませんでしたが、究極のスリム化ネットラジオが、成功することを祈っています。ただ、放送マニアのたわごととしては、ネットラジオに移行という方法をとるのであれば、スケールダウンして、コミュニティFMに移行して、それでネットサイマルをやれば、JASRAC管理楽曲も流せるネットラジオにもなり得ただろうに…なんてことを、言いたくなってしまいますね。

ただその場合も、費用面から考えて、今のRADIO-iのスタイルを維持できたとは、到底思えないわけですから…一緒か…。いつか、このネットラジオが化けて、電波媒体として帰ってくることをお祈りしております。

なぜ、RADIO-iは潰れるのか。それは、広告収入が入らないから。広告業界は今、どうなっているのか、時代はどう動いているのか…それを読み解けば…なんてことを書こうと思ったけど、RADIO-iは過去に一度も黒字になったことがないわけだから、時代の流れという以前の問題?そもそも最初からどんな営業体制だったの?

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