落語会に行ってきました

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「第9回文治まつり」という、四日市で開かれた落語会を見に行ってきました。今年で9回目となるこの落語会は、「桂」を名乗る落語家の元祖である、初代・桂文治を顕彰するもので、江戸時代に全国をまわっていた

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初代・桂文治が、四日市で亡くなり、そのお墓が発見されたことから、この落語会が開催されるようになったものです。これまでもこの落語会の存在は知っていたのですが、今回は十一代桂文治襲名披露口上があるとのことで、それもぜひ見てみたいと思い、四日市まで足を運んでみました。

実は、生で落語を見るのは初めてでして、面白さはもちろん、その迫力に驚かされました。まずは、主催者である三重テレビ放送の、一色アナウンサーと山口アナウンサーが登場。一色さんが初代・桂文治に扮し、今の寄席というスタイルの落語を初めて確立したこと、四日市の地に眠っていることなどを紹介。一色さんと山口さんのやりとりがほのぼのしていてなんだかほほえましかったです。

まずは、桂二乗さんによる「癪の合薬」。テンポが良くてすーっと引き込まれますね。その情景が目に浮かびますし、生の迫力をここでずしんと感じました。続いては桂福團治師匠の「一文笛」。その本題に入る前の前フリといいますか、びっくりしました。笑いで一気に心を掴まれる感じ。引き込まれるというよりも、ぐっと惹かれるあの感じ、すごかったです。

人情話ということで、途中違う意味でも、ぐっとくるのですが、オチのすごさに思わず、「ふへ~」と声が出てしまいました。あれもまた、あの間あってこそですね。

そして仲入り後は、十一代文治襲名披露口上です。襲名披露は、よくテレビでほんの少し見ることはありますけど、目の前で見られたのは、感激ですね。ここで、芸能史研究家の前田憲司さんが登場。「普段は吉本に言えと言われて、桂三枝さんが6代目を襲名した『文枝』の名前がいかにすごいのかを解説しているが、本当は『文治』の方がすごいといつも言いたいけど言えない」という話がツボでした。

いよいよ、三重テレビの番組ではいつもおなじみ、林家染弥さんの登場です。演目は「青菜」です。なんでしょうね。染弥さんの演じる女性のあの感じ。魅力的でもあり、リアリティもあり、旦那さんの奥さんと、植木屋さんの奥さん、2人の女性が登場するのですが、どちらも魅力的。さらに、染弥さんの声も、関西ことばも、すごく耳に心地よくて、それでいて次々と笑いがこみ上げてしまう不思議。感動しました。

トリは十一代・桂文治さんです。ここまでのお三方は、全員四日市出身で、上方落語なのですが、文治さんは江戸落語です。江戸落語はまた味わいが全然違うといいますか、落語には明るくないので一概には言えないですが、テンポが全く違って、その違いを肌で感じることができました。

脱線しつつの、最近の話を取り入れつつの、締めるところはしっかり締める。あっというまの2時間40分でした。

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私は前売券を買って行ったのですが、四日市市文化会館に到着すると、既に札止め。会場は満員でした。三味線も鳴物も全て生でして、やっぱり、実際に見るのは違いますね。そして、落語だから当たり前のことなのですけど、一人がどうしてあれだけ感情豊かに、複数の登場人物を切り替えて演じられるのか。あらためてすごいの一言です。やっぱり、生で見てこそですね。行ってよかったです。

繁昌亭らいぶシリーズ11 桂 福団冶

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