三重テレビのお伊勢さんが全国で

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久しぶりに、三重テレビの番組の感想をあれこれ書いてみたいと思います。今年は伊勢神宮の式年遷宮の年、20年に一度、社殿などを全てつくりかえる大祭です。三重テレビではこれまで8年に渡って、今回の式年遷宮を追いかける特別番組「時を紡いで」を制作してきましたが、

それとは別に、

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今年はいよいよ式年遷宮の年、1月から10月まで月1回、10回シリーズで「お伊勢さん」という特別番組を制作しています。第1回は阿川佐和子さんをナビゲーターに迎えて「倭姫命と斎王」第2回は黛まどかさんの「神宮125社まいり」、第3回は「神宮神田の一年」そして第4回は石坂浩二さんの「式年遷宮の経済」

それぞれ興味深かったのですが、先日見た第5回が印象的でした。第5回は桂文珍さんの「お伊勢まいり」かつての庶民のお伊勢参りを題材とした落語「東の旅」その話と重ね合わせながら、文珍さんが当時の足跡をたどり、歴史家の先生と話をするのですが、いわゆる、歴史としてのお伊勢参りの意味とはまた違う、江戸時代の庶民たちが、なぜお伊勢参りをしたのか、

「一生に一度はお伊勢さん」の本当のところ、といいますかね。

もちろん、お伊勢さんにお参りすることは、村の代表として、村人の思いを神様に伝える、そういう役目を担ってきてるわけですけれども、道中の楽しみ、お参り以外の伊勢での過ごし方、本当のところはどっちが目当てだったの?などや、

今のSNS文化に通じる部分もあったり、伊勢音頭の一節、「お伊勢参らば、朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」それ自体は昔から知っていたのですが、それが実はご利益どうこうだけではなくて、この文言、実は観光の広告に近いんじゃないか?など、ああ、当時も今も、庶民、いや、日本人って一緒なんだな…と、

お伊勢参りを通して、江戸時代の日本人と自分の共通点を感じるといいますか、映像では江戸時代についての直接的な表現はほとんど無く、文珍さんの落語とその解説、現場の散策の映像だけなのに、いやむしろ、そうだったからこそ、ものすごく、時空がゆがんだといいますか、江戸時代の人々を身近に感じられる、不思議な番組でした。

この「お伊勢さん」は現在、三重テレビ発の地上波16局ネットで放送されていますが、8月からは毎週火曜夜10時に、BSフジ(BS8ch)で放送されるとのことなので、全国の方が見られますね。おすすめですよ。

番組の構成をされている方の、本はこちら。

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