InterFMが秋から東京も名古屋も局名を変更!この秋・名古屋に「RADIO NEO」誕生

150630

InterFM(東京・品川区)

東京と名古屋を両方カバーする唯一の放送局

 在留外国人や外国人旅行者に向けての外国語放送という、特殊な放送免許でFMラジオ放送を行っている放送局が、日本には4局あり、東京、名古屋、大阪、福岡を結ぶ「Mega Net」というネットワークを形成しています。

 そのうち、東京と名古屋の2局を運営しているのがInterFM(インターエフエム)です。

 Mega Net発足時は、東京・InterFM、名古屋・RADIO-i、大阪・FM COCOLO、福岡・LOVE FMという体制だったのですが…。

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どの地域も運営体制が変わっている

 Mega Netは、どの局も数奇な運命にもてあそばれています。

<福岡 LOVE FM>
九州国際エフエムが1997(H9)年4月1日に開局
→2010(H22)年12月31日をもって経営破綻
→2011(H23)年からはコミュニティFM「天神エフエム」が免許を継承

<大阪 FM COCOLO>
関西インターメディアが1995(H7)年10月16日に開局
→2010(H22)年4月に番組制作をFM802の制作会社に全面委託
→2012(H24)年4月1日からFM802に事業譲渡 事実上FM802の第2放送に
→関西インターメディアは会社精算

<名古屋 RADIO-i>
愛知国際放送が2000(H12)年4月1日に開局
→2010(H22)年9月30日をもって放送終了・破綻・精算
 日本初の民間放送局の放送終了

<東京・名古屋 InterFM>
1996(H8)年4月1日開局
→2006(H18)年にテレビ東京グループ資本を受け入れ
→2009(H21)年にテレビ東京の完全子会社に
→2012(H24)年木下工務店グループに資本の9割を譲渡
→木下ホールディングスの完全子会社に
→2014(H26)年4月1日に名古屋局を開設

 当初から同一法人で放送をし続けているのは、東京だけ。その東京のInterFMも、身売りを重ねているという状態です。

 そんなInterFMが、秋から新体制になるという発表がありました。

東京は周波数を変更

 InterFMはこれまで、東京本局76.1MHz(10kW)、横浜76.5MHz(300W)、名古屋79.5MHz(5kW)の3局体制で放送を行ってきましたが、このうち東京本局の周波数を、76.1MHzから89.7MHzへと変更すると発表しました。

 名古屋地区と同様に東京地区は、アナログテレビ放送に1チャンネルの放送局があったために、FMは86.0MHzまでしか使えず、86.1MHzから89.9MHzは干渉を防ぐガードバンドとして使用されずに空けられていました。

 そんなアナログテレビ放送も2011(H23)年に終了し、デジアナ変換も2015(H27)年春で各地で終了。いよいよこの、86.0MHzよりも上の周波数が開放されることになり、InterFMは真っ先に周波数変更へ。

 6月30日午後6時から89.7MHzでのサイマル放送を開始し、秋には完全に89.7MHzに移行するとのことです。

 その理由ですが。

 現在、76.1MHzの電波は東京タワーの低いところから送信されています。かつては、東京タワーの高所にはアナログテレビ用のアンテナがあったことから、低い場所からしか電波が出せなかったのですが、テレビのアンテナは地デジ化とともに東京スカイツリーに移り、高い場所も空いたため、InterFMはアンテナを高い所に移設しようとしたのですが…。

 76.1MHzのまま高い所に移設すると、混信が発生してしまうおそれがあるとのことで、周波数変更を伴っての移設となりました。これにより、InterFMもかつてのTOKYO FMと同等のエリアを確保できるようになるものと思われます。

(TOKYO FMは既にかつてよりも高いところに移設されています)

東京も名古屋も局名を変更

 それにあわせて、秋からInterFMの東京は…

InterFM897(いんたーえふえむ・はち・きゅう・なな)」に局名を変更。
エイトナインセブンではなく、「はちきゅうなな」というところが、funkyですね。

 そして名古屋です。秋からInterFM NAGOYAは…

RADIO NEO(レディオ・ネオ)

!?

 完全に別個ですか。開局からわずか1年半で、InterFMがInterFMで無くなるとは…。しかも、RADIO NEOとは。しかも局名変更と同時に「名古屋を中心とする東海エリアに根付いた放送局として生まれ変わるために改編」「変更後の詳しいコンセプト、改編番組情報は随時発表して参ります」だそうなので、InterFMの「名古屋出張所」という扱いはやめるということでしょうね。

 コンセプトも変わるとは。しかも、レディオ…ということは、「RADIO-NEO Feel the waves,Soothe your mind.」という感じでしょうかね。

 大きな賭けに出たInterFM。関西では、会社清算に追い込まれたFM COCOLOが、今では聴取率で脅威の伸びを見せているという話もありますし、秋以降のRADIO NEOは、これまでのInterFMとは完全に違ったものになる可能性はありますね。

 それにしても「InterFM NAGOYAがRADIO NEOに変わります」という案内を最初に目にしたときには、一瞬、何を言っているのかわからないくらいの衝撃でした。まだ1年半ですしね…。

 やっぱり、名古屋は「名古屋の放送局です!」というアピールが出来ないと辛いのかもしれませんね。

 今でこそ聴取率トップを走るZIP-FMも、かつてはずっとAMラジオ局に勝てず「ZIP-FMはいつでも名古屋から生放送!」というアピールをしたあたりからグーンと聴取率トップに立ったわけですからね。

「名古屋のRADIO NEO」秋にどんなキャンペーンを打つかも楽しみです。

「RADIO NEO」10月誕生!
InterFM897始動

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コメント

  1. アイ・フロッグ より:

    いよいよInterFM NAGOYAがradikoに参加するそうです。しかも同局が参加を予定している7月30日には、北海道のJFL系列局・FM NORTH WAVEも加わるので、名古屋と札幌の民放ラジオ局が、この日から全社ネットに勢揃いというわけです(同時にJFLとMegaNetの全社揃踏みでもある)。
    そこでこの「7・30」という日付から個人的に思い起こされるのは、まず1979(昭和54)年のこの日、沖縄県の交通基本ルールが本土と同じ「人は右・車は左」となったことともう一つ、前年の1978(昭和53)年11月22日までのNHK・JOCKの周波数。そう「730KHz」です。
    NHKの放送90周年(これも東京・大阪・名古屋の揃踏み)の今年、我が家のラジオは「7・30」を境に、全面的にネットラジオ(「らじる・らじる」+「radiko」+JCBAなど)に移行ということになりそうです。

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