今年は長編1本・ポケモン映画「ボルケニオンと機巧のマギアナ」は個々のポケモンの描写が細かい

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イオンシネマ各務原(岐阜・各務原市)

時を超えたポケモンの愛の物語

 夏休みと言えばポケモン映画の季節です。今年も16日(土)から、ポケモン映画第19作「ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧(からくり)のマギアナ」が公開になりましたね。

 今年は昨年と違って、公開後に夏休み前の平日があったので、空いているそのタイミングで見に行ってきました。ネタバレはしないように書きます。とにかく、それぞれのポケモンの描写が細かかった!

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5年ぶりに短編無しの長編1本

 ポケモン映画といいますと、まずはポケモンたちが愛くるしく動き回るケモ…いや、お子さま向け短編の上映があって、そのあと本編というイメージがあります。

 これは、1998(H10)年の第1作から2003(H15)年の第6作まであったもので、その後はしばらく長編1本のみで、短編作品は製作されていたものの、劇場公開は無し。それが2012(H24)年から復活して、4年連続で短編・長編の同時上映となっていたのですが…。

 今年は5年ぶりに短編なし。長編1本。久々に長時間の大作となりました。昨年から長編の脚本が、テレビのシリーズ構成・脚本も担当されている冨岡淳広さんに交代されていて、より、普段のアニメのキャラ設定が生きていると感じられるようになっていたところでの変革です。

 ですので、冨岡さん脚本初の長編長時間作品ということになります。

サトシの扱いとポケモンの扱い

 作中で、もっとも冨岡さんらしい脚本だなあ…と感じたのは、サトシの扱いと個々のポケモンの扱いです。

 平日の朝イチということで、劇場の座席はまばらだったのですが、それでも、導入部分のサトシの扱いには、思わず笑い声が漏れ出て響く展開。超人サトシを表現しつつも、軽い扱いを受けるサトシ。サトシの魅力がよく出ていました。

 そしてポケモンの扱い。ボルケニオンとマギアナの心理描写はさすがですし、レギュラーのポケモンの個々の性格を表現したシーンがしっかり散りばめられていますね。「サトシの手持ちのあのポケモン好きなのに、映画には出てきさえしなかった」なんてことはありません。

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 さらに、モブのポケモンも性格がよく出ていましたし、ほんの少しのカットではありますが、そんなモブのポケモンとサトシのポケモンが交流しているシーンが差し込まれていたりと、この映画限りのポケモンにも愛があふれていました。

 これは逆に「ポケモンのかわいさを表現する」ことに主眼を置いた短編が無かったことが、良かったのかもしれません。

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大怪獣バトル的なものかと思ったら

 映画ならではのバトルシーンも爽快!なのですが、てっきり、ボルケニオンのイメージから、バトルメインのストーリーかと思いきや。ボルケニオンがツンデレな時をかけたポケモンどうしの愛の物語。

 悪役の描き方も、さすが冨岡さん本当に悪い奴だこれ…という感じで、ぐっとくる展開でした。

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 ひとつ「あ…」と思ったところを挙げるのならば、バトルシーンは今、テレビアニメのクオリティがすご過ぎるので、映画ならではの壮絶バトルという感じにはなっておらず、そのあたりが好きな男の子には物足りなさはあるかもです。

 とはいえ、全体的には中だるみすることなく、テンポも良い脚本で走り抜けた印象で、喜怒哀楽がコロコロ展開して、ポケモン好きにはとにかく楽しい映画でした。

今年はポケモン復活の年になりそうですから、映画にも多くの人に足を運んで欲しいなと。そしていよいよ来年は映画第20作ですね。

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