名古屋に新しいテレビ局が誕生します。6チャンネル「メ~テレ」です。
と言ったら信じてもらえますでしょうか?
先週の金曜日、名古屋11チャンネルの名古屋テレビが、新しい通称名として、「メ~テレ」を採用すると発表したのです。
私は思わず、「やるなぁ、名古屋テレビ」と賞賛してしまいました。

「メ~テレ」新社屋
迷走か挑戦か?名古屋テレビのCI戦略の歴史
私は以前から、名古屋テレビのCIには注目して来ました。昨年5月にこのホームページで、2回にわたってその変遷を辿りました。
「Nagoya TV」にしてみたり、「ナゴヤテレビ」にしてみたり、とあれこれ模索している姿は、この内容をお読みいただければおわかりになると思います。
「11チャンネル」の呪縛
そんな名古屋テレビのここ最近のイメージ戦略は、局名を「ナゴヤテレビ」とカタカナ表記し、また、逆立ちちゃんなるキャラクターが登場して、その逆立ちした女の子の足が、チャンネルナンバーの「11」になっているというものでした。
それなりに定着していて、認知度もあったのですが、名古屋テレビにはキャラクター変更を迫られる「事情」があったのです。
視聴者の呼び方とチャンネル番号の問題
まず、名古屋の人は、各テレビ局をどのように呼んでいるのでしょうか。
数年前、某大学で学生とその家族を対象に調査したところ、東海テレビ(1ch)は「イチ」「イチバン」「フジ」、CBCテレビ(5ch)は「CBC」「ゴ」「ゴバン」、中京テレビ(35ch)は「サンジュウゴ」「チュウキョウ」「ユー」、テレビ愛知(25ch)は「ニジュウゴ」、「アイチ」、そして名古屋テレビ(11ch)は、圧倒的に「ジュウイチ」でした。
他局のように「ナゴヤ」や「NBN」と呼ばれることは少なく、名古屋テレビ=11というイメージが完全に定着していたのです。
地上波デジタル化で変わるチャンネル事情
ところが、これに問題が発生します。それが地上波デジタル放送です。
この地方のチャンネルは再編され、名古屋テレビは「6チャンネル」へ変更されることになりました。
つまり、「11」のイメージを捨てなければならないという大きな転換点を迎えたのです。

ナゴヤテレビ現社屋
低迷イメージからの脱却へ
開局当時は日本テレビとNETテレビ(現・テレビ朝日)の人気番組をうまく編成して視聴率を稼いでいたものの、日本テレビ系番組を中京テレビに譲って以降はテレビ朝日系列に一本化。視聴率は万年4位という地味な存在になっていました。
さらに送信アンテナの関係で三河地区では映りが悪く、岡崎市のある人が、あまりにゴーストが酷いため名古屋テレビに電話すると、「送信アンテナの位置の関係で、三河地区では仕方が無いんです。デジタル化まで待ってください。」との答え。視聴環境の問題まで抱えていたのです。
このままではいけない——。
デジタル化を機に生まれ変わる必要があったのです。

名古屋テレビロゴの歴史
「メ~テレ」誕生と徹底したブランド刷新
その結果が「メ~テレ」です。
報道によると、通称にとどまらず、製作著作表記・ネットワーククレジット・名刺・テレビ欄など、あらゆる表記を「メ~テレ」に統一するとのこと。
キャラクター戦略と新しいイメージ
名古屋テレビと言えば、「機動戦士ガンダム」を生み出した、アニメ製作には定評のある放送局。本来、キャラクター戦略は強いはずです。今回の新キャラクターには、「羊の皮をかぶった狼」を採用し、一見おとなしいが、実はそうではないという姿を見せつけてくれるとのことです。
社長も「四十年間のDNAは引き継ぐが”新生メ~テレ”として新しい道を進んでいきたい。当社は地味で消極的というイメージだった。この際、思い切って楽しく過激にやろう、ということ」とコメントしており、今回は本気度の高い改革であることがうかがえます。
番組こそがテレビ局の価値を決める
これまでの名古屋テレビには、「コケコッコー」「どですか」などの朝ワイドや、「オジャマンないと!」といった先進的な番組、力の入った報道番組など、内容面では評価できる番組が多く存在していました。
しかし、ステーションイメージの弱さで埋もれていた印象は否めません。
今回の「メ~テレ」への刷新は、その状況を変える大きなチャンスです。
本当の勝負はこれから
ただし重要なのは、ロゴでもキャラクターでもなく、最終的に評価されるのは「番組の質」です。
新しいイメージで注目が集まる今、どれだけ魅力的な自社制作番組を出せるかが勝負どころでしょう。
期待と少しの不安
「メ~テレ」という名称は「名テレ」から来ていると思われますが、
日本テレビ=日テレ=ニッテレ
名古屋テレビ=名テレ=メ~テレ
どこか日本テレビ時代への未練も感じてしまうのは気のせいでしょうか。
さらに第一弾の目玉が土曜の長時間生ワイド番組という点にも、少し不安が残ります。
また他局の後追いにならないか?
とはいえ——
「メ~テレ」には本気で期待しています。
どうか、このチャンスを活かして、大きく変わってほしいところです。


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