
コーナー概要
岐阜県中濃地区の地上波FMラジオ局「FMらら」で私TOPPYが火曜日の夕方にお送りしている「カモトピ」では、これまでテレビやラジオなどで「聴いたことあるなあ~」という楽曲をテーマごとにご紹介するコーナー「どこかで聴いたSONG」をお届けしています。
2026年6月16日の放送では、
「TDKカセットテープのCMソング特集」
をお送りしました。
音楽がコマーシャルの重要な要素だったものといえば、カセットテープです。今回は東京電気化学工業(TDK)のカセットテープのコマーシャルソングを集めました。
1980年代を中心に、洋楽の名曲や話題曲を積極的に起用し、「いい音」と「音楽のある暮らし」をスタイリッシュに表現してきました。
CMソングそのものをきっかけに洋楽ファンになったという方も少なくないでしょう。今回は、そんなTDKカセットテープのCMを彩った洋楽を振り返りました。
放送楽曲
TDKカセットテープCM(1979年)
Bee Gees「♪Love You Inside Out」
この頃のキャッチコピーは「いい音は僕たちを有名にした」「MUSIC REFERENCE AD」。まるでアーティスト自身が「TDKのテープで聴いてもらえたから自分たちの音楽が伝わった」と語りかけるようなメッセージで、高音質を前面に打ち出したCMでした。
まだカセットテープが音楽メディアの主役だった時代。好きな曲を少しでも良い音で録音したいという思いに応える商品として、多くの音楽ファンに支持されていました。
TDKカセットテープCM(1980年)
FUSE ONE「♪Double Steal」
この年のキャッチコピーは「音楽の好きな人に悪い奴はいないって本当だろうか」「クオリティ派のカセットTDK」。なかなか挑発的なコピーですよね。音楽好きなら、当然カセットテープの品質にもこだわるはずだ…そんなメッセージが込められていたようにも感じられます。
1980年代は各メーカーが性能競争を繰り広げていた時代。録音メディアの品質そのものが大きなセールスポイントでした。
TDKカセットテープCM(1984年)
BLIX「♪Music Tracer」
「Music Tracer」という曲名そのものがCMのキャッチコピーにも採用され、「いい音デビュー Music Tracer AD」という印象的なフレーズが使われていました。タイアップだったのか、それとも曲名に乗っかったのか、そのあたりも気になるところですね。
1984年といえば、日本がバブル景気へ向かって勢いを増していく頃。CM全体もスタイリッシュで洗練された雰囲気へと変わっていきました。
TDK CDingテープ AR-X
Little Richard「♪Long Tall Sally(のっぽのサリー)」
1987年のCMで使われたロックンロールの名曲です。この頃には「僕の神様を録る、いまCDにふさわしいテープが欲しい」というコピーが登場。商品名にもなった「CDing」は、その名の通りCDから録音することを前提にしたカセットテープでした。
レコードから録音する時代から、CDをダビングする時代へ。音楽の楽しみ方そのものが変わっていく様子が、CMからも伝わってきます。
TDK ハイポジSA
Jimi Hendrix「♪Purple Haze」
こちらも1980年代後半のCMで使用された名曲です。キャッチコピーは「すべての音にすべての愛を。好感度ハイポジSA」。ノーマルテープより高音質な「ハイポジションテープ」は、当時ちょっと背伸びしたい音楽ファンの憧れでもありました。
好きなアーティストのアルバムはハイポジで録音する、という方も多かったのではないでしょうか。
TDK NEW AR
ユッスー・ンドゥール「♪Fenene」
1990年、平成2年のCMソングです。キャッチコピーは「The Earth Moving Music From TDK 地球を動かすのは音楽だ。」まさにバブル景気絶頂期らしい、スケールの大きなコピーですね。
この頃のTDKは海外展開も積極的に進めており、日本国内向けと海外向けでロゴデザインを使い分けていた時代でもありました。音楽も商品も、グローバルを強く意識したCMへと変化していきました。
TDKカセットテープCM(1982年)
Stevie Wonder「♪Do I Do」
このCMで印象的だったのは、美しいナレーション。「君は雲が見える 僕は流れる風が見える。君は燃える太陽が見える 僕は光のぬくもりが見える。君は僕が見える 僕には音楽が見える。」まるで詩のようなコピーで、「音」を感性で伝えるCMでした。
東海地方では、この曲はCBCテレビで放送されていた若いカップルのマッチング番組「ラブラブダッシュ」のテーマ曲としても親しまれていました。東海地方の方にとっては、TDKのCMと番組の両方を思い出す一曲かもしれません。
今回の特集を振り返って
今回の特集では、TDKカセットテープのCMソングを通して、1980年代の音楽と広告文化を振り返りました。当時のCMは商品の性能だけではなく、「音楽のある生活」や「憧れのライフスタイル」そのものを表現していました。印象的なキャッチコピーと洋楽の名曲が組み合わさることで、CMそのものがひとつの作品として記憶に残っています。
また、ノーマルテープからハイポジ、メタル、そしてCD録音対応へと、音楽メディアの進化もCMから読み取ることができます。カセットテープを買うときに「どのテープに録音しようか」と悩んだ思い出や、お気に入りの曲を大切にダビングした記憶がよみがえったという方も多かったのではないでしょうか。
番組のサイトはこちらから。楽曲以外の部分はポッドキャストで放送後1か月程度配信しています。



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