シャポーブランのケーキを食べてヘラルドグループを思い出す

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写真:苺のティラミス(シャポーブラン)

名駅で打ち合わせをする際に、シャポーブランという喫茶店に入り、苺のティラミスをいただきました。ティラミスの風味もしっかりありつつ、苺の主張もちゃんとあり、コーヒーとよく合いました。

さて、このシャポーブランという喫茶店ですが、

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運営しているのは株式会社ベル・シャポー、関連会社には不動産管理会社の株式会社ベル・ヘラルドが存在し、今も「ベルヘラルド」ブランドのお店もあります。

ベルヘラルド。

その名を聞けば、思い出すのが「ヘラルドグループ」です。ヘラルドグループといえば、名古屋を代表する資産家であった古川氏による企業グループで、映画館のヘラルドコーポレーションを筆頭に、日本ヘラルド映画、このベル・ヘラルド、カラオケやゲーセンなどのアミューズメント事業に、ケーブルテレビのスターキャットケーブルネットワーク、古川美術館、猿投温泉ホテル金泉閣、そしてゴルフ場経営と、長年名古屋でその名をとどろかせていました。

一説には、地下鉄東山線が地上を走る区間を変えさせたという伝説も残されています。

学生時代、自分もこのグループの一角で、アルバイトしていましたので、のちの2003(H15)年に、約300億円の負債を抱えて民事再生法の適用を申請したというニュースを聞いたときには、耳を疑いました。

まさか、自分がバイトしていた頃、社報に輝かしくその工事の進捗状況が掲載されていた、グレイスヒルズカントリー倶楽部が、その引き金になったとは。

現在は、かつてはヘラルド傘下だった事業のうち、ベルヘラルド、シャポーブランなど飲食店経営を中心に再建している旧ヘラルドグループと、一方で、ケーブルテレビのスターキャットケーブルネットワークが、
中部電力傘下となり、逆に、スターキャットの下に、映画館事業と猿投温泉ががぶらさがる格好で、営業が存続されています。

この猿投温泉およびその周辺こそが、実は名古屋の歴史を語る上で、かなり大きな鍵になっているんですよね。選手村建設をこの地に進める予定だった名古屋オリンピックも、そして海上の森を都市にする予定だった愛・地球博も、この猿投温泉のある猿投グリーンロード周辺の開発を進めることが、本当の目的だったことは、言わずもがな。

そして結局、愛・地球博は2000(H12)年、新たな開発を断念して既存の公園での開催となることが決定。。ヘラルドコーポレーションが倒れたのが2003(H15)年。

つまりそれって、ゴルフ場の失敗に加えて、名古屋オリンピック選手村から愛・地球博と、ずっと望みをかけていたものが、かなわなくなったことが明確になって、どうにもならなくなった時期なんだろうね。

苺のティラミス、ちょっと苦くなっちゃったな。

海上の森奇譚―愛知万博開催地に秘められた歴史の真実

この森、今も森であることが不思議なくらいなことかもしれないね。

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コメント

  1. YOSHI より:

    TOPPYさん。
    そうだったのですか。
    関東にいますので、事情は全く知りませんでした。
    名古屋にいた幼稚園の頃、自由が丘のとあるお宅て、外人の先生を招いて英語教室が開かれておりまして。私は嫌々(笑)通ってましたが、古川さんの御子息も高級車の送り迎えで来てらっしゃいました。
    今頃どうされてるのか。
    日本ヘラルド映画を観るたびに、古川君を思い出していましたが。

  2. >YOSHIさま こんばんは

    そんな身近にお付き合いがあったのですか。
    今も、古川美術館などは引き続き運営されていて、
    そちらの理事長は古川氏が務められているので、
    文化活動などは続けられていらっしゃると思います。

  3. YOSHI より:

    TOPPYさん。
    私の知る古川氏は、今となってはどなたか分かりませんが。
    その英語教室には後日談がありまして。
    アメリカ人の女性教師の方が一時帰国され、教室もお休みに。
    日本に戻られてから再開されたのですが、私は家柄が悪い(父親は単なる国家公務員)との事で誘われませんでした。
    行かなくてよい嬉しさ(笑)やら腹立つやら(笑)
    訳の分からない見栄の塊の御子息が通う教室でしたよ。

  4. >YOSHIさま こんにちは
    貴重なお話ありがとうございます。
    すごい…ですね。
    自分には全く無縁のお話ですので、
    とても興味深かったです。

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