CBC最後の日

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一般の視聴者およびラジオリスナーには全く関係の無いことですが、この3月31日をもって、CBC中部日本放送はラジオとテレビの両方をもつ名古屋で唯一の放送局という地位を、失います。

以前もこのブログで取り上げましたが、

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CBCはこの4月1日をもって、ラジオを「株式会社CBCラジオ」に移管します。これによって何が起こるのかといいますと。中部日本放送株式会社は、ラジオの放送から撤退し、テレビだけを放送する会社に。

新しいラジオ局として、株式会社CBCラジオという会社が誕生する、というわけです。

ラジオとテレビの両方を放送していた放送局が、それぞれに分かれるのは、東京のTBS、札幌のSTVに続いて日本で3例目となります。さて、放送局にはコールサインというものがあります。これは国から与えられた免許の識別信号でして、放送局に与えられる世界でひとつの符号です。

これまで中部日本放送には「JOAR」が与えられ、ラジオは「JOAR」、テレビは「JOAR-(D)TV」を使用してきました。しかし、これは世界でひとつのもの。別の会社に同じ識別信号を付与することはできません。

札幌のSTVは、日本で唯一、ラジオよりもテレビを先に初めたというイレギュラーな放送局で、もともとコールサインがテレビとラジオで別だったのですが、CBCはTBSと同じように、分社化によってコールサインの変更を伴います。

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以前も書きましたが、実はこの「JOAR」、

「JO」=日本の放送局
「A」=(民放で)一番最初の
「R」=ラジオ局

と、まあ、なんとも由緒あるもので、その処遇は気になっていたのですが、こうなることになりました。株式会社CBCラジオは、中部日本放送から免許が継承され「JOAR」。中部日本放送株式会社は、JOARを使えなくなるため、「JOGX-(D)TV」に変更となります。

これにより、日本で最初の民間放送としてスタートした中部日本放送から、その称号であるJOARが離れることになるのです。放送マニアとしては感慨深いですが、最初にも書きましたとおり、放送を見聞きする分には何もかわりませんね。

しかし、それにしてもひとつ感慨深いのは、まさかあのCBCが、東海テレビ・東海ラジオの体制を54年遅れて後追いするとは…ですね。かつてはラジオとテレビの兼営を誇りにしてたのに…。まあ、時代ですね。

これにより、東海3県でラジオとテレビ兼営の民放局は、岐阜放送(ぎふチャン)だけということになります。

その昔「JOARはウチの方がふさわしいからちょーだい」とCBCに言った放送局が作っているアニメがこちらです。

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コメント

  1. いちみ。 より:

    3月31日(日)23:59~4月1日(月)0:00に、CBCのラジオ・テレビ共に告知放送がありましたが、放送局の呼称や呼出符号が変わることになった経緯についての説明は一切無かったですね。
    TBSラジオが東京放送からTBSラジオ&コミュニケーションズに移管された際の告知には「(株)東京放送から免許を継承した(株)TBSラジオ&コミュニケーションズ云々」という説明があったかと思いますが。
    ラジオ・テレビのオープニングとクロージングもチェックしましたが、テレビは呼出符号の差し替えだけでした。
    一方ラジオは「中部日本放送○○放送局」と言っていた箇所が全て「CBCラジオ○○放送局」になり、音楽も新しいものに変わっていましたが、基本構成は従来のパターンを踏襲していた様です。

  2. >いちみ。 さま コメントありがとうございます
    また、CBCテレビ、CBCラジオのオープニング、
    クロージング情報もありがとうございます。
    基本的には、ほとんど変わらず、変えなければならない部分の変更、
    という感じなのですね。
    このあたりからも、特に視聴者・リスナーには、
    意識してもらう必要はないという感じが伝わってきますね。

  3. ニス より:

    STVラジオは札幌テレビ放送と連結せず単独決算なものだから、
    下手な赤字を出せず、つまり冒険出来ず、
    遂には聴取率でHBCラジオに負けてしまいましたからね。
    分社化は失敗だったのではないかと。
    CBCはTBSラジオと同様に持ち株化とのことで、大丈夫でしょう。

  4. >ニスさま コメントありがとうございます
    短期で見て絶対に赤字を出させないか、
    長期で儲けるために短期では赤字を許すのか、
    難しいところでしょうが、
    ただ、ラジオという業界を見た場合に、
    現状でラジオ単体で後者に賭けるのは、
    正直、無理ですよね…。

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