2003年には「ポケモン花火」が打ちあがった全国選抜名古屋大花火を覚えていますか?

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第40回全国選抜名古屋大花火・ポケモン花火の告知CM

「矢田川の花火」でしたよね

 2003(H15)年にテレビ番組を録画したビデオテープを見ていましたら「ポケモン花火」のコマーシャルが出てきました。しかもその名古屋会場は「全国選抜名古屋大花火」。今はもう、そのような花火大会はありません。

 全国選抜名古屋大花火は、かつては名古屋屈指の花火大会として、1万発の打ち上げ規模となっていました。3万発の花火大会が2週連続で行われる岐阜市に比べると霞みますが、それでも、名古屋市内ということで50万人以上が訪れるという大変な人出でした。

 今は、名古屋市内で花火大会といいますと、名古屋港で行われる「海の日名古屋みなと祭花火大会」のイメージが強いですが、打ちあがるのは3,000発です。そう考えると、規模の大きさがわかります。

 覚えていますか?矢田川の花火

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ポケモン花火があった2003年の翌年に終わった

 2003(H15)年のポケモン花火は、ピカチュウプロジェクトの主催によるもので、この年に公開された映画「劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 七夜の願い星ジラーチ」に合せてのものでした。

 もちろん、名古屋だけではなく、東京ではテレビ東京が毎年生中継をする「隅田川花火大会」で、北は北海道の「道新全国花火大会」から九州の「筑後川花火大会」まで、各地で「七夜の願い星」として打ち上げられました。

 名古屋市内で最も規模も人出も多い花火大会ということで、この地方は「全国選抜名古屋大花火」になったのでしょう。

 ところが、この花火大会はその翌年をもって終了してしまいます。

ラジオ局が主催の花火大会だった

 花火大会は、その一発一発が協賛企業によるもので、マスコミやメディアが力を誇示する舞台という側面があります。

 岐阜市では7月最終土曜に中日新聞主催の「全国選抜長良川中日花火大会」があり、8月第1週には岐阜新聞・岐阜放送主催の「全国花火大会」が行われるのも、まさに、岐阜市を舞台にしたマスコミの力の誇示合戦という側面があるのです。

 では、この「全国選抜名古屋大花火」はどこが主催をしていたのかといいますと、東海ラジオ放送なのです。

 そのため、東海ラジオのパーソナリティによるメッセージ花火ですとか、スポンサー関連の花火も多くありました。初期を除いて毎年8月第1週に開催されており、前週に中日花火が行われた岐阜市で岐阜新聞花火は行われるのと同じ日に、中日新聞系の東海ラジオが名古屋で大花火大会を開くという構図になっていました。

2004年を最後になくなってしまった

 全国選抜名古屋大花火はもともと、愛知県には大きな花火大会が無いということから、それを作り出そうということで、東海ラジオが1964(S39)年に開始。それから41回に渡って行われてきたのですが、2004(H16)年をもって終了となってしまいました。

 しかし、2004(H16)年の段階で「今回が最後ですよ」と告知されていたわけではありませんでした。

 2005(H17)年は、愛知県で万博「愛・地球博」が開催され、その影響で警備に人が回せないという理由で中止に。その後、開かれず仕舞いになっているのです。一説には、最後となった2004(H16)年の大会で、かなりの雨が降り増水した矢田川によって会場が浸水、そこで何らかの問題があり、主催者が再開をしない決断をしたいう説もあります。

 その後「新しく矢田川花火を進める会」という任意団体が復活を目指して活動していますが、再開には至っていません。

 やっぱり、この地方では、マスコミが旗を振ったり、張り合ったりしないと、花火大会の開催は難しいものなのでしょうかね。

【8/27追記】
10月31日(土)に、13,000発という矢田川花火を超える規模で「名港水上芸術花火2015」が開催されることになったそうです。今回は「伊勢志摩サミット開催記念」と銘打たれていますが、「名古屋の花火が変わります!」「名古屋港の新しい風物詩」ともあるので、恒例行事にすることを見越しているようですね。

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