元祖みたけとんちゃん(冷凍)
岐阜で「○○ちゃん」といって思い浮かべるのは…
岐阜県の郷土料理として生まれ、今では名古屋でも有名になり普通に食べられるようになった「けいちゃん」。味のしっかりついた鶏肉を、キャベツなど野菜と一緒に炒めれば、ラクラク簡単でごちそうな一品ができあがるとあって、スーパーの冷凍コーナーには「しょうゆ味」「みそ味」「塩味」といった「けいちゃん」が売られているのが名古屋でも当たり前になりました。
一方で、にわかに注目を集めているのが、同じ美濃の「ちゃん」でも「とんちゃん」。「みたけとんちゃん」です。
御嵩町のソウルフード
みたけとんちゃんは、中濃と東濃の境界にある古くから宿場町、産業の町として栄えた御嵩町の名物。かつて御嵩町は、亜炭鉱の採掘で知られており、炭鉱で働く人たちを栄養面から支えたのがこのみたけとんちゃんなのです。
昭和のはじめ頃、御嵩で産出される亜炭鉱はまさに日本のエネルギー源となり、最盛期には100ヶ所以上の亜炭鉱が操業して、それはそれは賑やかだったとのこと。かつて亜炭を運んだ列車が走っていた線路には、今も名鉄が走っていますが、地元では「乗って残そう」という運動が起きる状況になっています。
御嵩町にとって、みたけとんちゃんは、輝けるあの時代の象徴。みたけとんちゃんをいただくことで、あの頃のパワーがよみがえる、そんなソウルフードなのです。
普通のとんちゃんと何が違う?
とはいえ、とんちゃんと言えば名古屋名物としても知られており、牛または豚ホルモンを味噌で食べるというのは馴染みある存在です。みたけとんちゃんの違いとは。
みたけとんちゃんのポイントは、亜炭鉱の労働者たちがスコップを鉄板代わりにして焼いたことから、鉄板焼きであること。そして、御嵩町産の希少性の高い大豆「中鉄砲」と米を使って作られた「みたけ味噌」を使うということなんですね。
このみたけ味噌が重要なんです。他には無い甘辛さの強い独特な味噌だれ味に仕上がっています。
玉ねぎが必須アイテム
冷凍の元祖みたけとんちゃんのパッケージにも「鉄板焼専用」「玉葱必須」と書いてありますとおり、玉ねぎとの相性が抜群です。さらに、ニラも合うとのこと。
いただいてみましょう。もちろん、これまでにも御嵩で何度も食べたことはあるのですけど、自宅で食べるのは初めて。想像どおり、甘辛い味噌にとんちゃんということで、おいしくないわけがない。これは、広まればけいちゃん以上に名古屋の人の舌にはジャストマッチすることでしょう。
ぜひ、名鉄広見線で御嵩駅におでかけされて、「よってりゃあみたけ」でみたけとんちゃん、ゲットされてはいかがでしょうか。
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