はごろもフーズの名古屋向け鰹節広告は何を訴えたいのか

160316

はごろも舞の広告(はごろもフーズ)中日新聞1面

パッケージ変更のお知らせが幾度も…

 中日新聞朝刊を見ていますと、ここ最近よく1面に「はごろもフーズ」の広告が出ています。その広告の内容は、はごろもフーズの商品パッケージが変更になったことを伝えるもので、鰹節商品ばかりです。なぜ、鰹節商品のパッケージ変更をそこまで何度もアピールしているのでしょうか。

「新パッケージでおいしさそのまま!」

 パッケージは新しくなるけれども、おいしさが「そのまま」。味が変わっていないことをアピールしています。そもそも、名古屋圏において「はごろもフーズの鰹節」という印象は強くない気がするのですが。

 実はこれ、「そのまま」というのは、はごろもフーズの味がそのままなのではなく、名古屋ではおなじみだった、あの鰹節ブランドの味が「そのまま」という意味なのです。

[広告]

CBCテレビとともに歩んだ「マルアイ」

 鰹節削りの「ニューパック」、味付のり「浜じまん」、「ピュアライフふりかけ」と聞けば、名古屋圏の方なら思い出すでしょう。

 「エブリデイマルアイ、ハッピーマルアイ、いつでもマルアイ、アイアイ、マルアーイ」
 「はなかつおならマルアイ」

 名古屋のCBCテレビが、放送を開始すると同時にCMを流し始めたという「マルアイ」。あれ、いつの間にかマルアイのCMってまったく見かけなくなりましたよね…。

マルアイという会社は存在し続けている

 かつて、名古屋では重要視される結婚式の引き出物にも、安心して使うことのできた名古屋のブランド「マルアイ」。遥くららさんの「くらら、マルアイ!」というフレーズも記憶にあります。

 実は、冒頭のはごろもフーズの広告は、それら旧マルアイの商品の広告なのです。

160316

 「え!マルアイってはごろもフーズになっちゃったの?」
 「ああ、マルアイも無くなってしまったのか…。」

 そうではないのです。

今でもマルアイはあります

 マルアイは、2005(H17)年4月にはごろもフーズの子会社になっています。するとその5年後、2010(H22)年からマルアイ商品の「販売権の移管」が行われます。それまでマルアイが製造していた商品について、ブランドが「はごろもフーズ」に変更になったのです。ただ、あくまでもブランド名が変更になっただけで、「マルアイ」の部分が「はごろもフーズ」になっただけでした。

 それが今回、さらに踏み込んで、商品名とパッケージデザインを一新したというわけです。

 「新パッケージでおいしさそのまま」は…。

160316

「(はごろもフーズイメージの)新パッケージで(見た目も変わるけど)、(マルアイの)おいしさそのまま!」という意味なのです。

 マルアイは会社として今もありますし、はごろもフーズブランドの旧マルアイ商品を製造し続けています。

 名古屋の結婚式の引き出物にはマルアイを…が、はごろもフーズを…に完全に変わるのね。名古屋が静岡に支配されてしまった感があるけれど、味が生き残ることが重要と考えれば、どんまい…と言うべきか。

コメントはこちらから

Loading Facebook Comments ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました