CBCのゴゴスマが「夢いっぱいの春」で…え？全国ネット？

CBCテレビ（名古屋・中区）

CBCテレビ（名古屋・中区）

さらに放送地域を拡大する「ゴゴスマ」
午後を開拓しようとした戦士たち
朝はメ～テレ、午前は東海、午後はCBC、夕方は中京
ゴゴスマの拡大はじわじわと
意味深な新聞広告

さらに放送地域を拡大する「ゴゴスマ」

　当初は、愛知・三重・岐阜の東海3県向けのローカルワイドとして2013(H25)年春にスタートしたCBCテレビの「ゴゴスマ～GO GO!Smile!」。それがこの春、現状プラス放送地域を拡大すると報じられました。さらに、新聞広告にあるその文字の意味は一体。

　伝統的に名古屋の午後は、生のワイド番組よりも再放送のドラマや時代劇が好まれるといわれますが、午後2・3時台を生ワイドで開拓しようとしたテレビ局・番組は過去にいくつもありました。しかし、放送地域を次々と拡大させるという今回の「ゴゴスマ」は、これまでの名古屋には無い新たな歴史を次々と塗り替える番組となりつつあります。

午後を開拓しようとした戦士たち

CBCテレビ（TBS系）

　CBCテレビは、かつて1969(S44)年にも午後のワイドを開拓したことがありました。「この街はこの風は」と「ワイドショー＆YOU」です。両方あわせて5年間放送したとのことですが、それっきり。「ゴゴスマ」がスタートするまでの38年半もの間、参入することはありませんでした。

東海テレビ（フジ系）

　ワイドショー＆YOUが終了すると、代わって東海テレビが午後のワイドに参入。日清食品の提供による、スーパーからの中継コーナーを交えた「奥さま情報あなたの2時」をスタート。その後も「外出ご無用！あなたの2時」と改題して、こちらは80年代に入るまで続きました。

　その後も東海テレビは、主婦向け生活情報生ワイド路線を模索し続け、90年代になると金曜午前10時台に「情報ハンターさわやかフライデー」をスタート。これが好調で、それを月曜から金曜の帯番組に拡大、1998(H10)年に「ぴーかんテレビ元気がいいね！」となります。

　さらに、ぴーかんテレビの成功を受けて、午後2時に姉妹番組として1時間半の「すっぴんテレビ」を2001(H13)年1月にスタート。午前は「ぴーかん」午後は「すっぴん」と朝と昼の両方に帯のワイドというすごい体制になります。

　しかし、さすがに息切れしたのか、すっぴんテレビは2002(H14)年3月末をもって終了となります。

テレビ愛知（テレ東系）

　再び名古屋の午後はしばらく沈黙するのですが、意外なところが手を挙げます。テレビ東京系列のテレビ愛知です。テレビ愛知は開局当初の新聞記事にも「テレ東の足りないところは自分たちで埋める！」とあるように、テレ東がすっかり手を出さなくなった午後ワイドに、自ら進出したのです。

　2010(H22)年6月、名古屋で人気のラジオパーソナリティつボイノリオ氏をメインに「3時のつボッ！」をスタート。放送時間は30～35分と短かったものの、ロビーから公開生放送というスタイルをとり、ローカルネタ満載で取材も中継も充実、果敢にチャレンジしました。

　2012(H24)年4月に「3時のつボッ！」が終了すると、今度は午後1時台に「トコトン！1スタ（いちすた）」をスタート。時事ネタトークバラエティという新たな切り口で、2013(H25)年春に終了するも、ブランクを経て現在も「土曜コロシアム」として後継番組がテレビ愛知では放送されています。（この春終了）

　その、テレビ愛知の「トコトン！１スタ」が終了した2013(H25)年春、名古屋の午後ローカルワイドの火を消さないようにと…、いや、きっとCBCテレビにはそんな意識はなかったでしょうね。とにかく、そのタイミングでスタートしたのが、CBCテレビの「ゴゴスマ」なのです。