地域ラジオ局が開局5周年で「24時間ラジオ」防災を考えつつバラエティ要素に豪華プレゼント…なぜそんな企画を?

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FMららの無料季刊誌「ららMagazine」(36ページ)

先日も大雨災害があった地域で

 先日、お城の鯱が折れたり、川が氾濫するなど、連日で記録的な大雨となった岐阜県と愛知県。道路の冠水や土砂崩れなどが発生した岐阜・中濃地区には、豪雨災害をきっかけに開局した、コミュニティFMラジオ局「FMらら」があります。

 今から7年前、中濃地域を襲った「7・15豪雨」。アンダーパスが冠水するなど大きな痕跡をのこしました。しかし当時、災害情報を伝えるラジオ局がこの地域には存在せず、また、岐阜市や名古屋市に本拠を置く広域放送局からはこの地域の速報が伝えられることは残念ながらほとんどありませんでした。

 それをきっかけに開局したのが「FMらら」でした。

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細かな情報をラジオでアプリで

 FMららは今から5年前、2012(H24)年7月24日午前10時46分に開局。可児市、美濃加茂市、御嵩町をメインエリアとし、現在は加茂郡の富加町、坂祝町、八百津町、白川町、東白川村とも連携し、それぞれの地域の情報を伝えています。

 設立された経緯から災害緊急放送には力を入れており、普段から水防訓練・防災訓練の際には市・町と連携し、訓練にFMららの「緊急放送」も組み込まれており、行政から逐一情報が届く仕組みを構築し、いざという時にきめ細かな情報を伝えられるようになっています。

 実際にこれまで緊急放送が何度も行われており、市・町に災害対策本部が設置された瞬間に、FMららの放送は緊急放送に切り替えられ、避難情報や冠水情報、道路情報がきめ細かに伝えられました。先日の大雨の際にも緊急放送が行われました。

 また、FMららの放送は電波によるラジオだけでなく、独自アプリでインターネット放送も行われています。さらに、独自アプリであることから、緊急情報はプッシュ通知でも届けられ、聴覚に障害のある方にも届くメリットがあります。

 アプリのダウンロード数は1万を超えており、地域ラジオ局単独の独自アプリとしては高い数字となっています。

ボランティアで挑戦する「24時間ラジオ」

 そんなFMららはこの7月24日に開局5周年を迎えるのですが、パーソナリティから「何か特別番組を企画したい」と声が挙がり、24時間の特別番組を企画。1ヶ月以上前からそれぞれがボランティアで企画・構成を担当し、生放送と収録プログラムでの24時間リレー番組が放送されることとなり、地元の中日新聞にも大きく取り上げられました。

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 サブテーマは「私たちの安心防災・始めよう減災」ですが、あくまでも楽しみながら考えていただく、24時間寄り添うがメインテーマとなっていて、バラエティ豊かな企画・豪華なプレゼントが並びます。

 さらに、地域ラジオでありながら、アプリでは全国・海外でも聞ける特性を活かし、プレゼントは地域の特産品を広く全国の方に知ってほしいと、応募はエリア内外どこからでもOKとなっています。

放送は7月23日午後1時から

 「24時間スペシャル番組・ありがとう!FMらら開局5周年SP」は、7月23日(日)13時から24日(月)の13時までの24時間特番です。

23日(日)

13:00オープニング▽開局からの歩み▽災害について考える
16:00防災減災やってみよう!
18:00ららキッズ 未来のあなたへ◇45ソノシートで聴く北但馬地震の記憶
19:005周年どうよ~人・町・ぶらりありがとう
22:00夜はこれからっ!梅酒サワー入りました~っ!
23:00ビートルズファンがやってきた ヤァ!!ヤァ!!ヤァ

24日(月)

00:00ラ・ラ・ラ・ナイト Jazzっていいよね 深夜便
02:00なつかしの思い出あるあるラジオ
03:00多国籍外国人の地元防災を考える
04:005年前…2012年の流行音楽ランキング
05:00あなたの備え大丈夫?防災の心得
06:00朝のおしゃべりカルテット
08:00可児・美濃加茂・御嵩 3スタジオから同時乗り入れ生放送
▽可児・美濃加茂・御嵩&東白川自慢合戦
▽あの人からも!開局5周年お祝いメッセージ
▽特産品も当たる!豪華プレゼント
▽開局5周年の瞬間 カウントダウン
▽「災害に強くなろーや(76.8)」負けないで大合唱
~13:00

 なお、生放送は23日の午後1時から4時、24日の午前8時から午後1時までとなっていて、23日は可児のオープンスタジオ、24日の午前8時から11時までは可児・美濃加茂・御嵩の3つのスタジオ、そして11時以降は可児スタジオのみが稼動し、それぞれ見学もできる形となっていて、局では気軽に見学をと、呼びかけています。

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FMらら 本社オープンスタジオ(岐阜・可児市)

 地域ラジオのパーソナリティが、ボランティアで作る独自24時間プログラム。前例があるのかどうかはわかりませんが、珍しい取り組みではないでしょうか。しかもパーソナリティ側の発案とのことですから、伝えたい・地域に・地域を発信したい、という思いがあふれすぎてしまってる感がありますが、それが実現した原動力というわけですね。

 なお、チャリティ番組ではありませんので、募金は受け付けていないようですか、それぞれのパーソナリティに渡すのはいいんじゃないですかね。なんて。

 なぜなら、私も、23日16時「大災害から夫婦間・思春期の家庭内災害対処法」、19時「元岐阜放送の方々と緊張の朗読劇」、24日2時「昔、東海ラジオとかFM三重とか聞いてた話」、8時から「ミキサーもやります」といった感じで登場しますので。個人的チャリティお待ちしています。贈与税がかからない範囲でお願いいたします。冗談です。

 FMららはスマホ・タブレット・パソコンで聞けます。聴取方法はこちらから。ぜひ、お時間ありましたら、お聴きいただければと思います。

そのときラジオは何を伝えたか ―熊本地震とコミュニティFM

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