テレビ東京ホールディングスの株主総会2017に出席…気になる今後のエリア外対応とネット配信

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テレビ東京ホールディングス第7回定時株主総会(東京ドームシティホール)

久しぶりに出席しました

 テレビ東京HDの株主総会はこれまで金曜日に開催されていたのですが、今年は日程が変更されて火曜日の開催となったことから、他の仕事と絡めて上京できる目処がたちまして、久々に株主総会に出席することができました。

 今回の会場は東京ドームシティホール。すごい規模のホールだなあ…と一瞬思いましたが、座れない場所がたくさんあったと言いますか、固められて座る格好となっていました。

 総会前に上映されたのは…?

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今回上映されたのはあの番組

 株主総会が始まる前に、会場では番組が上映されていました。まさに土曜の救世主となっています、出川哲朗さんの初冠番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」です。ダイジェストではなく、丸々1本を上映です。

 テレビ東京の土曜夜は長年、旅・紀行ものの「土曜スペシャル」で、路線バスシリーズをはじめ安定した視聴率を確保してきたのですが、NHKがサングラスの方の同種の番組を放送し始めて大バッティング。土スペが大変なことになったなか、颯爽と高視聴率を確保した出川さん。

 自信をもって株主に試聴させるのもわかります。

先にお土産をご紹介

 今回の株主総会でお土産として配られたのはこちら。

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 テレビ東京の紙袋に、テレビ東京のキャラクター「ナナナ」のタオルに、やや小さめのペットボトルの「おーいお茶」、「杜のお菓子」です。

 杜のお菓子は、テレビ東京HDが株主総会のお土産に毎年採用しているもので、宮城県の障害者福祉事業所で作られたお菓子の詰め合わせ。東日本大震災の被災地である東北で、働く障害のある方々の支援に繋がればとの思いからだそうです。

 それぞれ丁寧に作られた、個性的な焼き菓子が詰め合わせになっていて、さらに自家焙煎のコーヒーも入っていておいしくいただくことができました。

 そして、アンケート記入用に配られたボールペンが面白かったです。ロゴ入りボールペンなのですが、「TV TOKYO」ではなく、「テレビ東京」という日本語ロゴの縦書きという、めったに見ないスタイルでした。

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これからのテレ東のエリア外対応は?

 株主総会では様々な質問がありまして、細かい部分には触れませんが、やはり、テレビだけなく、インターネットやスマホにどう向き合っていくのかという部分の質問がありました。

 それに対して、「ネットもテレ東」「TVer」で若年層に訴求し、今後はさらに積極的に配信事業にも参画していくという回答でした。5月には、テレ東HDが日経やTBS、WOWOWなどとともにネット動画配信事業の新会社も立ち上げたわけですからね。

 そこで気になるのが、テレ東がこれまで長年続けている「映らない地域があることで得られている収益をネット配信のために手放すかどうか」です。

 テレ東系列は全国の7割弱の世帯しかカバーしていません。世帯数では7割弱ですが、系列局は6局しかありません。

 テレ東系はその6局以外の地域について、世帯数では3割強でしかありませんが、地域単位で言えば宮城や広島などの大都市も含め、三十近くの地域において「地方局に番組を販売する」という収益の上げ方をしています。

 番組販売地域では、テレ東に比べて遅れて番組が放送されており、それらの地域への配慮から、テレ東ではゴールデンタイムの番組の「見逃し配信」をほとんど行っていません。ネットで先に見られるとなっては、地方局が番組を買ってくれなくなってしまいますからね。

 なので、「ネットもテレ東」「TVer」でも、ゴールデンタイムの番組については、番組そのものではなく、スピンオフ企画の動画や、ダイジェスト動画を配信することで、お茶を濁しているというのが現状です。

 そこで、質問してみました。その部分をこれからどうするのかと。番組販売地域と、番組のネット配信の兼ね合いを今後どうするのか?について。するとこんな回答でした。

「見逃し配信などの視聴者サービス、番組のプロモーション、有料課金モデルおよび広告付無料配信によるビジネス展開、また、視聴率への影響も配慮し、総合的に判断している。」(要約です。実際には、担当の役員の方と社長それぞれから丁寧な回答がありました。)

 見逃し配信という視聴者サービス面について「(番販も含めての)視聴率への影響も配慮し総合的に判断」という言い方をされていましたが、テレ東系にとってネット配信は、あくまでも「地上波を見てもらうためのネット配信」であり、その地上波というのが、テレ東系列であり、かつ、映らない地域では番組販売を指すということだと認識できました。

 つまりは、これからもっとネット配信に力を入れるといっても、テレ東の場合だけは、番組そのものを配信するという意味ではなく、地上波を見てもらうための配信。ダイジェストだったりネットオリジナルコンテンツだったり…ですね。他のキー局とは一線を画し、これからも「映らない地域があることで得られている収益」も手放すことはしないと、そういうことでしょうね。

 売上構成比から見ても、何よりも地上波ですからね。収益構造が大きく変わらない限りは、この方針が変わることもなさそうです。

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