2006(H18)年1月1日、UFJ銀行と東京三菱銀行が合併し、新たに「三菱東京UFJ銀行」として発足。4日に営業を始めました。
金融グループとしては昨年の10月に既に三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)として統合されており、この銀行も同時に誕生するはずだったのですが、金融庁から統合準備の不備を指摘され、合併が3ヶ月遅れ元日の合併となりました。
しかし、合併したとはいえ完全なシステム統合は2008年の見通しとなっていて、商品構成や手続きについて旧銀行を引きずります。たとえば、旧UFJ銀行の外貨預金・定期預金は旧UFJ店舗でしか引き出しや解約手続きができませんし、旧東京三菱銀行の生体認証システムは旧UFJ銀行のATMでは利用できません。
各店舗に丸型、菱形のマークを付けて、その店舗がかつてどちらの銀行だったのかを示して利用者に判断をさせるとのことですが、それで一つの銀行と言えるのか、だったら同じ金融グループの別の銀行というスタイルのままでも良かったのではないかと、思えてしまう部分もあります。もちろん、利用する側としては振込手数料など恩恵を受ける部分もありますので一概にそうとは言えませんが。
もっとも、名古屋には元々東海銀行以外の都市銀行の店舗というのはほとんど無かったので、UFJ銀行発足時と一緒で、名古屋っ子としてはただ東海銀行の名前がUFJ銀行に変わっただけ、UFJ銀行の名前が長ったらしくなっただけという印象を受けます。
しかし今回の三菱東京UFJ銀行の発足には、UFJ銀行の発足時と大きく違う点があります。それは本店が名古屋では無いということ。2005(H17)年の大晦日をもって、名古屋から都市銀行の本店が消えたのです。
実態はどうかわかりませんが、これにより名古屋における地域密着感が消えたことは間違いありません。大体行名に「東京」がついているわけですから…。
むしろこれにより、都市銀行と地方銀行の棲み分けができるかもしれません。かつて東海銀行は地銀と揶揄されていましたからね。
(メルマガ第111号より)
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