アップダウンクイズと自己主張

写真：毎日放送（大阪・北区）※資料写真

相方と一緒にゲームセンターへ行って、セガの「ネットワーク対戦クイズ Answer×Answer(2)」を一緒にやることが楽しみになってはや2年半ほど経つのですが、なぜこのゲームにハマっているのかといえば、それは、昔はたくさんあった、視聴者参加型のクイズ番組に出ているような、そんな感覚になれる、という部分が大きい気がします。

今では、日曜昼の「アタック25」くらいしか残っていませんが、かつては本当にたくさんありました。フジテレビが月曜から金曜（当初は土曜！）まで、毎日夜7時半に「クイズグランプリ」という視聴者参加のクイズ番組を放送していたなんて、今では信じられないですよね。

クイズグランプリのスピード感はすごかったですね。カメラのズームが多少ズレようがお構いなし！それよりもスピードが大切という。あまりのカメラワークの激しさに酔うほどでした。

クイズグランプリは1980(S55)年に終了しているので、相方は知らなくて当然なのですが、昔のクイズ番組の話をしていて、ロート製薬提供の「アップダウンクイズ」の話が通じなかったのは、ちょっとショックでした。

アップダウンクイズといいますと、とにかくテーマソングや効果音がオーケストラで激しいという印象と、「日本航空」のイメージが強いですね。あまりにそのイメージが強かったせいで、日航ジャンボ機墜落事故をきっかけに、番組が終了してしまうことになるのですが…。

アップダウンクイズは、1963(S38)年から1985(S60)年まで、日曜夜7時に22年に渡って放送された番組で、大阪の毎日放送が制作していました。当初、毎日放送はテレビ朝日（当時はNETテレビ）系列だったため、名古屋では名古屋テレビで放送されていたそうで、私が生まれた年に毎日放送がTBS系列になると、名古屋でもCBCテレビで放送されるようになりました。

放送されるテレビ局が全国各地でコロコロ変わったためか、番組の最初に必ず「製作著作・毎日放送」と大きく表示されていました。

いや、当時はどの番組も、自己主張のように、番組の冒頭に、制作局と全国○局ネットという文字が表示されたものでした。なぜなら、その頃田舎はまだテレビ局が少ない時代でして、その番組はどこの局が作ったものなのか、そしてその番組が、全国にどれほど影響力を持っているものなのかを、アピールすることが重要だったのです。

国の政策による、全国4系列配備が一応完成形を見た今では、もうそういった表示がなされることはなくなりましたね。主要4系列であれば、全国二十数局ネットなのはどこも変わりありませんし、系列化されたことで、制作局をアピールする必要もなくなりましたからね…。

それにしても、リアルタイムで全国の人とクイズ対戦でき、なおかつ、当時のいくつかのクイズ番組の出題形式以上のものを、100円で味わうことができるなんて、すごい時代になったものです。

それと同時に、視聴者参加クイズ番組は、どんどん姿を消していきましたね…。やっぱり、面倒なんですかね。テレビ局にとって。そうそう。当時子どもだった私は、全然そんなことに気づかなかったのですが、アップダウンクイズの見どころは、全問正解者がいると必ず見られる、ゴンドラギャルズのパンチラだったそうですね…。