この夏から来年の春にかけていろいろ終わるんです
ケーブルテレビの独自番組のチャンネルを見ていましたら、久しぶりにあのキャラクターを見かけました。黄色いスクール水着姿でおなじみの「地デジカ」あ、そうか。
電波としては既に、一部の地域を除いて、2011(H23)7月24日に終了したアナログテレビ放送。
その地上デジタル化「地デジ化」を推進するためのキャラクター「地デジカ」ですが、
まだ、活躍していたんですね。電波では終了しているアナログテレビ放送ですが、一部のケーブルテレビ局では「デジアナ変換」として、デジタル放送をアナログに変換して
再送信を続けているところがあるんですよね。そのデジアナ変換も来年春、2015(H27)年3月末をもって終了するため、告知に地デジカが登板していたというわけです。
地上デジタル放送に完全移行してまもなく3年。実はこのタイミングで、いろいろ動いているんですよね。激変緩和措置として認められていた区域外再送信、それも終了するところが出ています。
区域外再送信とは、本来は放送地域ではないものの、ケーブルテレビで再送信されている放送局。浜松や三重県南部におけるテレビ愛知や長野、新潟、山梨、静岡における関東の4キー局などですね。
これらは、アナログテレビ放送の頃は、どさくさで再送信をしていたもので、いつかはやめさせたいと放送局も監督官庁も思い続けていたものの既得権益のようなところがあって、やめさせることができなかったのですが、テレビのデジタル化の最大の目的は実はこれ、という説もあるほどで、地デジ化とともに放送エリアの適正化を図ることになったわけです。
とはいえ、いきなり終了させると混乱してしまうからと、「しばらくは続けるけどそのうち終了するからね」と、猶予期間が与えられていた、それが「激変緩和措置」なんですね。ですから、この猶予も、デジアナ変換終了と同じタイミングで終了するところが多いようです。
また同時に、「難視聴対策衛星放送」も2015(H27)年3月末で終了。これでようやく、地デジ化が本当に完了するというわけですね。
昭和40年代に始まった、
・本来の放送区域外で視聴できてしまうスピルオーバーは極力排除する
・そのためにもすべてのテレビ放送をUHFに移す
・日本全国で民放は4系列が見られるものとしそれを新聞と系列化する
あの故・田中角栄氏が思い描いたテレビ地域利権の整理がこの2015(H27)年3月末でいよいよ完成するわけです。
逆に言うと、大阪府下のサンテレビや、尾張名古屋の三重テレビなど、来年春を過ぎても、本来の区域外で見られるテレビは、まあ、それは今後も大丈夫というお墨付きというわけですね。
皮肉にも、ラジオは逆で、全国で全国各地の放送が聞けるサービスが複数出そろい、今、その地域利権の堰が切れてしまったというか、切らないともうやっていけないというか、そもそももう利権なのかどうかすら…。
コメント
浜松市民ですけどテレビ愛知などの中京広域圏の放送局はアナログ時代は観れていたのに地デジ化で静岡の民放しか観れなくなってしまいました…
浜松市は愛知県に近いので名古屋に買い物へ出かける人も多いですし三遠南信という地域での交流も盛んに行われているのでせめて浜松だけでも愛知県に入れてもらいたいくらいです(笑)
>浜松太郎さま コメントありがとうございます
県境は文化が入り組んでいますから、
もう少し柔軟でもいいのでは…という気もしますが、
さすがに浜松となりますと、
静岡県で最も人口の多い地域ですし、
そこで区域外の局を見られてしまうと…ということですよね。
とはいえ、アナログ時代はずっと見られていたわけですから…。
どうしても見たい場合は、各自が高性能アンテナを建てて、
ということになるのでしょうけど、遠距離受信をするには、
チャンネル割当がなかなかシビアなんですよね浜松は…。