6月に!?FM佐賀がJFNネット番組を軒並み音楽番組へと大幅改編

佐賀県

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6月に大改編は珍しいですよね…

佐賀県にあるJFN系列のFMラジオの県域放送局「エフエム佐賀」が、この6月に大胆な番組改編を行ったと話題になっています。放送局は4月と10月に大改編、7月と1月に小改編を行うのが通例ですから、そもそもこの6月に大改編ということ自体がかなり珍しい事例と言えます。

JFN(ジャパン・エフエム・ネットワーク)には、系列局が自由に任意でネットすることができる、いわゆる「JFNC」が制作する「Bライン」と呼ばれる番組群があります。同じJFNでもTOKYO FMが中心となって主にスポンサー付きで放送される黒ネットの「Aライン」に対してのもうひとつのラインです。

地方の系列FM局はJFNCと番組供給契約を結んでおくことで、24時間いつでも好きな番組を流すことができる包括契約となっています。これまではFM佐賀もこのJFNCの番組をたくさん放送していました。ところがです。

自由にサブスク形式でネットできる番組をことごとく終了

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流し放題の番組をわざわざ打ち切った

FM佐賀はこの6月からそれらJFNCの番組をほとんど終了させ、自社で音楽を流す編成へと転換したのです。しかしすべての番組が終了したわけではなく一部のJFNCの番組は残っていることから番組供給契約はそのままのようです。

つまり、これまでのようにJFNCからの番組を流していれば、番組送出も権利処理も楽曲登録もすべて自動で済んだのに対して、これからは週に70時間以上分の選曲をして、プレイリストを組み込んで番組として制作し、楽曲一覧をWEB等に公表したりJASRACに報告したりするために楽曲使用の登録をするという作業が発生しているわけです。

包括契約ですからJFNCの番組を流す数を減らしてもコストカットにはなっていませんし、むしろ作業の手間やコストが増えていると言っても良いでしょう。

福岡のFM局の影響?

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成功事例を真似た?他に動きがありそう?

こうなった要因として指摘されているのが、まず近隣の福岡にあるCROSS FMの存在です。CROSS FMは少し前から今回のFM佐賀と同じように音楽のみを流す時間を増やしています。ただ、CROSS FMはJFN系列ではないので番組供給とのつながりについては無関係です。ひょっとするとCROSS FMの音楽編成が良い結果を出していて、それを取り入れたという可能性は考えられますね。

もうひとつが同じく福岡にあるLOVE FMの存在。LOVE FMは東京のinterfmの系列で、interfmはMegaNetという系列のキー局だったのですが…、突然JFNの傘下になり、いまやBラインを流すFM局となっています。いまのところinterfmがJFN傘下になったことによるLOVE FMへの影響は見られませんが、今後の動き次第によってはLOVE FMがJFNにという可能性も無いことは無いのかもしれません。

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差別化?自社制作率の向上?

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攻めの音楽編成かも!?

佐賀県は福岡、長崎、熊本など周辺県の放送局の電波が飛んでくるために、純粋な県域放送局はこのFM佐賀とサガテレビしかありません。AMラジオは長崎放送がNBCラジオ佐賀という放送局を設置していましたが、いまやワイドFMのみで長崎からの番組を放送するカタチになっています。県域としてはライバルはいないものの実際には多くのFM局と競合している環境であるといえます。

FM佐賀による異例の6月大幅改編。自社制作率の向上が目的なのか?はたまた何かしら賭けに出たのか?気になります

佐賀あるある

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この記事を書いた人

TOPPY/川合登志和

記事や脚本を書いたり、名古屋のラジオやテレビの構成作家をしたり出演したり、地域のFMラジオで喋ったりディレクターしたりミキサーしたり、講師したり、サイト作ったりしてます。

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