イオンモールの名称統一によって「イオンのなかのイオン」を払拭

写真：イオンモール熱田となるイオン熱田ショッピングセンター（名古屋・熱田区）

ちょうど1ヶ月前でしたか、旧ダイヤモンドシティの流れを汲む、イオンモール株式会社が運営する大型ショッピングセンターについて、キリオやベルシティといった愛称を削除し、「イオンモール○○」という名前に統一するという発表が行われました。

実際に10月21日から変更され、イオンモール木曽川の折込チラシから、「キリオ」という文字が消えました。

ただし、

地元に「イオン」としてよりも、愛称で親しまれている、名古屋市西区の「mozoワンダーシティ」に関しては、変更されない例外扱いとなりました。さて、その動きは、イオンモール株式会社だけにとどまらず、なんと、イオン全体で統一という発表がなされたのです。

１１月２１日（月）モール型ＳＣ名を「イオンモール」に名称統一します | イオン（株）
（PDFファイルですご注意下さい）

これによりますと、イオン北海道、イオンリテール、イオン九州が運営するショッピングセンターについて、大型のモール型のものは「イオンモール」に、イオンリテールとイオンビッグが運営する近隣型のショッピングセンターについてを、「イオンタウン」に統一するというのです。

この地方の場合、

イオン大高SC→イオンモール大高
イオン熱田SC→イオンモール熱田
イオン名古屋みなとベイシティSC→イオンモール名古屋みなと
イオン扶桑SC→イオンモール扶桑
イオンナゴヤドーム前SC→イオンモールナゴヤドーム前
イオン有松SC→イオンタウン有松
イオン千種SC→イオンタウン千種
マックスバリュ豊橋橋良店→イオンタウン豊橋橋良
イオン四日市北SC→イオンモール四日市北
イオン明和SC→イオンモール明和
パワーシティ四日市SC→イオンタウン四日市泊
イオン芸濃SC→イオンタウン芸濃
イオン津河芸SC→イオンタウン津河芸
イオン各務原SC→イオンモール各務原
イオン大垣SC→イオンモール大垣

こうなるというのです。ベイシティもそうですが、パワーシティ四日市でさえも、その愛称がなくなってしまうのは、少し残念な気がしますが…。

愛称問題はさておき、モール、タウンとSCに名前をつけたこの方法は、実にイオンらしい、違和感の払拭方法で、うまいな～と思います。違和感とは何かと言いますと…。

イオンは今年3月1日に、それまでの「ジャスコ」というスーパーのブランドを廃止しました。それにより、違和感が生まれてしまったのです。それまで、ほとんどの人は、「ジャスコの入っているショッピングセンターがイオン」という認識となっていたと思われます。

しかしです。ジャスコがイオンになってしまったことで、「イオンの入っているイオン○○ショッピングセンター」という形になってしまい、いちいち「ショッピングセンター」という単語を使う一般人など皆無なことから、「イオンのなかにイオンがある」という、おかしな状態になっていたのです。

そこで、今回の名称変更です

「イオンのショッピングセンター」＝「イオンモール」「イオンタウン」

とすることで、「イオンモールのなかにあるイオン」「イオンタウンのなかにあるイオン」と、違和感を払拭することができるというわけです。このあたりのやり方が、本当にうまいですね。

スーパーやファミレスにまで、コンビニと同じ看板を掲げさせて、へたこいた大手流通チェーンとは大違いです。さて、この次は、会社としてのイオンとイオンモールの統一…ですかね？それにしても、ここまで統一されるのに、そのまま残される、「mozoワンダーシティ」の浮きっぷりは、半端ないね。

セブンとイオン どう勝負に出るか—トップの座を賭けた凄い「発想」と「決断」を見逃すな

今後も、両者の戦いは、見逃せませんね。