ピケ8(マスヤ) 40周年で登場したあの娘が定着
バターの香りがしっかりとするのに、どう味わっても洋菓子ではなくせんべいという、香りとコクが印象的な「ピケエイト(ピケ8)」。かつてこのブログでは、ピケ8のパッケージについて、「ピケ8」という商品名よりも、「欧風せんべいこんがり塩バター味」という説明のほうが大きくなっていることについて取り上げました。
また、ピケエイトは40周年記念として2012(H24)年にオリジナルキャラクター「天宮鈴」を作り、パッケージにも大きく描いていたのですが、定着。さらにイラストが大きくなり、欧風せんべいの文字も大きくなり、もはや「ピケ8」の文字は飾りかのように小さく小さく。
ところで、ピケエイトってどのあたりの地域までメジャーなんでしょうね?
意外と話が通じないことがあった
ピケエイトは、1972(S47)年から発売されており、44年というロングセラー商品。自分は、子どもの頃から慣れ親しんだ味ですし、「欧風せんべいこんがり塩バター味」などという説明書きが登場するまでは、ピケエイトは「ピケエイトの味」と頭にインプットされていたほどの存在だったのですが…。
意外と、他の地方、特に東の人にピケエイトの話をすると、「え…何?」って反応をされてしまうことがあるんですよね。
ピケエイトを製造しているのは、三重県伊勢市小俣町のマスヤ。あの「おにぎりせんべい」のマスヤです。おにぎりせんべいは全国的に知名度も高く、かつては都道府県ごとの知名度調査を実施して、それをパッケージに掲載するなんてこともやっていましたよね。
このピケエイトは、そんなおにぎりせんべいに対抗する形で、朝食のトーストをイメージした「ちょっとおしゃれな欧風せんめい」を目指して開発されたとのこと。
おにぎりせんべいが…おしゃれじゃないだなんて。(そんなこと言ってません)
キャラクターとラノベが登場
そんなおしゃれな「ピケエイト」の、公式キャラクターが巫女・天宮鈴です。
鶏の帽子をかぶった、小学6年生の11歳。40周年記念なのに11歳なんですね。まあだからといって、40歳でも微妙なことになってしまいますが。
さらに、「マスヤホームページにてミラクルストーリー公開中!!」とあります。ミラクルストーリー…。なんと、オリジナルラノベが展開されているのです。しかも2作品。
読むと、ああ、あの頭の上の鶏は、神主の「手羽先」こと桜田安麻呂だったのか…など、謎が解けます。
食べきりサイズでござる
天宮鈴は、手羽先の帽子をかぶると語尾が「ござる」になってしまうんですって。その神主の化身を元の姿に戻すには、40人の人助けをしなくてはならない。神社と神主復活のため、1人と一羽で40人の人助けをするための生活が始まった…って、結構本気なんですよねこれ。
小学6年生で巫女ってどういうことだよ…とか思ったけど、背後のストーリーがちゃんと小説になってるわけですから、つっこみどころはありません。むしろ、つっこむなら全部読んでからにしてくださいというハードル。
マスヤはどこに行こうとしているんでしょうね。まあでも、ここまで作りこみができる会社は、きっと楽しい現場なんだろうなと想像できますし、式年遷宮コラボもあったみたいなので、巫女さんといっても、そのあたりにも受け入れられているようで、うまくやれてるんですね。
ただ、時を追うごとにこれだけどんどん「ピケ8」の文字が小さくなっていくのを見ると、そのうち商品名が「欧風せんべい」に変わってしまうのではないかと、やっぱり思っちゃいますね。
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