テレビ東京のベリカード(1990)
日経電波会館から 六本木グランドタワーへ
テレビ東京は11月7日より、六本木グランドタワー新本社からの放送を開始しました。平日最後の放送日となった11月4日には、「ニュースモーニングサテライト」では第4スタジオの全景を映し、「WBS」では使用開始当初のテレビ東京の旧本社・日経電波会館の様子が流されました。
また、日経電波会館から最後の送出番組となった11月6日深夜の「TXNニュース」では、中川アナが「この時間のニュースを神谷町のスタジオからお伝えしました」とアナウンスし、最後を意識したものとなっていました。
そんな最後の番組が、事実上ノンスポンサーだったのかテレ東らしさでしょうか。ここで気になるのが「神谷町」という言い方です。
虎ノ門?神谷町?
テレビ東京の旧本社・日経電波会館をどう呼ぶのか。住所としては「東京都港区虎ノ門4-3-12」ですから「虎ノ門」。最寄り駅は地下鉄神谷町駅ということで「神谷町」、この2つの呼び名のどちらかという話です。
新社屋初日の放送で、アナウンサーがこのように移転を伝えていました。
・Mプラス11
倉野アナ「神谷町から六本木三丁目に」
・ゆうがたサテライト
狩野アナ「神谷町から六本木三丁目に」
・モーサテ
佐々木アナ「テレビ東京とBSジャパンは虎ノ門から引越をしました」
佐々木アナだけが「虎ノ門」、倉野アナ、狩野アナ、そして中川アナは揃って「神谷町」でした。
90年代に入るまでは圧倒的に「虎ノ門」だった
テレビ東京が旧社屋に移転したのは、1985(S60)年12月12日。それからしばらくはずっと「虎ノ門」のイメージが強かったのです。
なぜなら、当時はメールもありませんし、FAXの受付も無く、テレビ局の専用郵便番号も存在しませんでした。そのため募集やプレゼントの応募など、ほぼすべての番組で「郵便番号105、東京都港区虎ノ門 テレビ東京」というアナウンスが入っていたのです。
一日に何度も何度も「東京都港区虎ノ門 テレビ東京」というアナウンスが聞こえてきたら、テレビ東京=虎ノ門というイメージにもなります。
90年代に入ると虎ノ門を聞かなくなる
これが1980年代末期になると、企業には専用郵便番号が割り振られるようになります。テレビ東京は当時のアナログチャンネル「12」が割り当てられ「105-12」に。郵便番号に「105-12」を書けば住所を書く必要が無くなりました。しばらくは混乱を避けるためか専用郵便番号と住所が併用されましたが、90年代になると次第に「東京都港区虎ノ門」というアナウンスは聞くことがなくなりました。
そして2001(H13)年になると、テレビ朝日で「虎の門」という深夜番組がスタートし人気に。7年半にわたって放送されました。そのため「とらのもん」=テレビ朝日というイメージが強くなってしまうのです。
必然的にテレビ東京は「神谷町」に。つまりは、世代ではないかと。テレビ東京の旧本社を「虎ノ門」と呼ぶ世代はアナログ世代と、そう言えるのではないでしょうか。
そう考えると…90年代から在籍している佐々木アナだけが「虎ノ門」だったのも納得です。
現在は、旧本社のことを「神谷町スタジオ」という名で呼ぶことにしており、日経電波会館の通称は公式に「神谷町」になっています。
さて、新社屋です。開局から新社屋に至までのテレビ東京の社屋の歴史はこちらでまとめていますので、よろしければお読みください。
新本社の所在地は「六本木」。実は旧本社と新本社の間は500メートルも離れていないのですが、六本木です。それこそ六本木といえばテレビ朝日。テレ東の新本社の通称、何と呼んだらいいのでしょうかね?住所は六本木3丁目、最寄り駅は六本木1丁目で直結、どちらにしても六本木ですね…。
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