観光CMに見せかけた戦略CM

最近、テレビ愛知で、ある観光CMが流れているのをご存知でしょうか。「祖谷のかずら橋」という吊り橋を映して、

「この橋、渡れるかな・・・。二人で渡ろう・・・四国かずら橋」というもの。

このCM、本当に観光を目的としたCMなのでしょうか?吊り橋を渡るためだけに四国まで来いと?どう見ても、違う意図を感じてしまいます。それは最後の画面。もし本当に、かずら橋をPRしたいのなら、

「かずら橋」[検索] カチッ!

とすると思うのですが、このCMは、

「三好市」[検索] カチッ!なのです。

そう!三好市といえば、あの愛知県の三好町が、同名を認めて欲しいと懇願しているところです。基本的に市の名前と言うのは早い者勝ちで、既にある市との同名は認められません。ただし、既にある同名の市が認めれば、同名を名乗れることになっています。

なので、市制施行間近の愛知県三好町が市になる際に、徳島県三好市がOKを出せば、愛知県三好市が誕生することになります。

ところが、この徳島県三好市は、本当は池田市と名乗りたかったところを、大阪に池田市があったことであきらめて、郡の名であった「三好市」と妥協して新市名を名づけ、ひと悶着あり、ようやく落ち着いたところ…という経緯があるのです。

自分たちは我慢したにもかかわらず、今度は同名を認めろだなんて言語道断なわけです。

でも、そんなことは愛知の人は知らないだろうから…。と、そこでこのCM作戦に出たのでしょう。

つまりこのCMは、吊り橋なんかは本当はどうでもよくて、「三好市」と言えば四国徳島なんですよ!ということを、愛知県の人にアピールしているCMなのでしょう。

そのことに気づいている愛知県民がどれだけいるかは知りませんが。

 

 

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