写真:東京地区のradikoの画面
既存のAM・FMラジオ放送を、インターネットで聞くことができるradiko。これまで、関東と関西にエリアを限って、実用化試験、そして正式配信が進められてきましたが、とうとう名古屋地区でも開始されることになったようです。今朝の中日新聞が報じています。
そしてなんとそこには、あのラジオ局まで!驚きです。
21日付けの中日新聞朝刊に、「ラジコ、東海でも配信実験」という記事が掲載されました。
ラジコ(radiko)というのは、電通と民放ラジオ局が共同で設立した、株式会社ラジコが運営する、ラジオのインターネット同時配信サービスです。パソコンのIPアドレス、そしてスマートフォンのGPS機能によって、聴取者のいる場所を特定し、エリアを限って、そのエリアのラジオ放送を配信するサービスとなっています。
現在配信されていますのは、関東の1都6県に向けては、「TBSラジオ」「文化放送」「ニッポン放送」「ラジオNIKKEI」「InterFM」「TOKYO FM」「J-WAVE」の7局、(いずれも東京都にあるラジオ局)
関西の2府4県に向けては、「ABCラジオ」「MBSラジオ」「ラジオ大阪」「FM COCOLO」「FM802」「FM OSAKA」の6局です。(いずれも大阪府にあるラジオ局)
このサービスが、愛知・三重・岐阜の東海3県でもスタートするというのです。開始見込み時期は、来月下旬。そして驚いたのは参加局です。東海3県全域向けに配信されるのが、「CBCラジオ」「東海ラジオ」「ぎふチャン」「FM AICHI」「ZIP FM」。そして三重県のみに「FM三重(radio CUBE)」が配信されるというのです。
そうなんです。関東は東京都にあるラジオ局のみ、関西は大阪府にあるラジオ局のみだったのに、名古屋では、三重県と岐阜県のラジオ局も最初から存在しているのです!そしてなんと、あの、「川を越すに越せない岐阜の電波」と、長年揶揄され続けてきた、ぎふチャンこと岐阜放送のラジオ放送が、東海3県全域で聞けるようになるというのです。
これまで岐阜放送は、その親会社である岐阜新聞と中日新聞の軋轢から、中日新聞愛知県版のラジオ欄では冷遇され続け、当初は非掲載、そして昨年秋までの長きに渡って、わずか9行(1段)というスペースしか与えられていませんでした。
これが、日本初の民間放送の閉局となった、RADIO-iがラジオ欄から消えたことにより、棚からぼた餅状態にて、33行(3段)に拡大されたこのタイミングで、愛知県・三重県への進出がかなうことになるのです。先日、出オチネタとしてこんな記事を書きましたが、
今回は違います。今度は、本当に、本当に、ぎふチャンラジオが愛知県・三重県に進出することになるのです。これにより、これまで愛知県や三重県では、CBCラジオと東海ラジオが中継している、中日ドラゴンズを中心としたナイター中継しか聞けなかったのが、RFラジオ日本からぎふチャンラジオにネットされる、「ジャイアンツナイター」を聞くことができるようになりますし、
歯切れの良い物言いが爽快な、岐阜放送のリーサルウエポンこと、本地アナウンサーと、吉田早苗さんの強烈トークワイド番組、「月金ラジオ2時6時」も、東海3県全域で楽しめるようになるわけです。
まだ、新聞の記事としての発表段階なだけに、そして、FM三重が三重県のみの配信と書いてあるだけに、本当に100%実現するのかどうか、信じきれていない部分も無いことは無いですが、中日新聞がそんなことをやらかすはずがありません。
かつて「リトルワールド閉園」と報じたあの新聞じゃないんですからね。
さあ、いよいよ来月下旬の東海3県radikoスタート、楽しみです。岐阜FM(Radio80)が非参加なのは、まあ…仕方ないですね。緊急地震速報も他局からかなり遅れての導入でしたよね。無い袖は…。ただ、この記事で興味深かったのは、ZIP-FMの業務本部長のコメントに、「将来的には地域制限はなくなり、全国のラジオ局や音楽サイトとの競合になる」とあったことです。
やっぱり…そうですよね。そもそも、GPS判別のスマートフォンはまだしも、IPアドレスなんてものは、完璧に都道府県で仕切られているわけではありません。誤判定も相次いでいますし、お金さえあれば何とでもなるものでもあります。このブログでも
という記事を書きましたが、このように、民放FM局は既に全国で全ての局を聞くことができるサービスも始まっていますし、市町村単位の小規模なラジオ局である、コミュニティFM局のインターネット配信「サイマルラジオ」は、国内エリア制限なしどころか、既に、全世界で聞くことができるようになっています。
どの放送局のどのラジオ番組でも、聞きたいものを、どこでも聞くことができる、そんな時代は、もう遠い未来の話ではないのかもしれません。まあ…この記事の冒頭に掲載したradiko画面の写真も、愛知にあるウチの事務所のパソコンの画面ですので…。
やっぱりオススメはこれ。
コメント
名古屋に住むジャイアンツファンには嬉しい限りです。
>通りすがりさま こんばんは
かつて岐阜放送が、ジャイアンツナイターを放送していることを、
中日スポーツに広告として出していた時代があるそうですが、
ようやく、本当にようやく、名古屋での聴取環境が整うというわけですね。
東海3県でのradikoが、関東関西と同じ時期から
スタートしていたら、RADIO-iの存廃は・・・
などと考えるのは野暮ですな。
初めまして、ブログ「radikoでラジオを聴こう!」の管理人のゆっけと申します。
東海地区のradiko参加局、聴取エリアが決定。
http://radioradiko.blog52.fc2.com/blog-entry-83.html
という記事にて、こちらの記事を引用させていただきました。
地形的に岐阜の放送は愛知では聴けなさそうですもんね。
インターネットを使って、そういった問題も解決するというのはいい事ですよね。
僕も全国どこでも、どの局の放送も聴けるようになる事を願ってradikoを応援していますので、記事に共感しました。
楽しく読ませていただきました!
では、ご報告まで。
先月、東京へ行った時にネットブックを持参していたんで
クリアなニッポン放送に感激しました。
とゆうか、今日何気に店のPCでradikoにつないだら
「エリア:OSAKA JAPAN」と出たので
これはもしかしてと思いクリックしたらヒロ寺平さんの番組が。(笑)
以前は聴けなかったですから、やっぱ光に替えたのが良かったのかも?
それを考えると名古屋がスタートしたら・・・。
何とも複雑な気分ですねー。
昔は遠距離受信で好きな番組を聴いていましたから、
是非とも地域の垣根を無くして全国のラジオを
聴けるようにして頂きたいものですね。
>&YOUさま こんばんは
これ、自分は逆の見方をしてしまうんですよね…。
RADIO-iが最初から無ければ、もしくは健全経営だったら、
名古屋のradikoは、
東京や大阪と一緒にスタートできていたのではないか…と。
>ゆっけさま こんばんは
ご紹介ありがとうございます。
ぎふチャンの配信が実現すれば、
radikoにおいて、大都市以外の局の初の配信になると同時に、
地方の県域局が大都市をカバーする初の事例にもなりますね。
既に13年前に、音楽とCM込みの、
インターネットサイマル配信実験をしたぎふチャンならでは、
と言えることになるかと思います。
全国どこでもどの局でも、聞けるようになる日が来ることを
僕も願っています。
>Tackyさま こんばんは
実際、この地方でradikoのサービスが始まれば、
修正してくれるとは思いますが、
そのまま大阪の放送が聞けるほうがいいですよね。
電波で名古屋の放送が受信できるのであれば…。
結局やっぱり、インターネットの地域判定なんて、
そんなものなんですよね。
そもそもそんな無理なことに、いつまで経費をかけて
県域信奉を続けるのか、続けられるのか…ですね。
一日中、特に夜間もAMがクリアな音でラジオが聴けてすごく良いサービスなのですが、多分こちらはエリア外とされてしまいます
岐阜放送が愛知・三重の電波が届かないところにもサービスするのに
実際に、電波が届くのにCBC、SF、FMA、ZiPが浜松はエリア外とは納得がいきません
天気予報とか、CMもあるとこあるし、提携CDショップもあるし、どこかでみた局のエリアマップに色塗られてたし
GPSでならこの辺までって区切れるけど、PCからじゃ無理ですもんね…
>浜松人さま こんばんは
正直、radikoのエリア区割りは不可解としか
言いようが無いですね。
岐阜放送のような例もある一方で、
逆にKBS京都は、免許エリアである滋賀県では
聴けないという逆のことが起きています。
浜松は、radikoもそうですが、
地デジも…ですよね。
もう少しなんとかならないものかと、思いますね。