西濃の「トミダヤ」が事業譲渡されることに
大垣市に本社、瑞穂市に本部を置き、西濃から各務原にかけて岐阜県内に店舗を配するスーパー、「フードセンター富田屋」が事業譲渡されると中日新聞が報じました。
今回は、政府系のファンド「地域経済活性化支援機構」が仲介する形で、大阪に本社を置く「コノミヤ」へと事業譲渡されるとのこと。
かつては「フードセンタートミダヤ~」というサウンドロゴのテレビコマーシャルを、岐阜放送に限らず、名古屋のテレビ局でも放送するほどで、東海3県では出店地域以外の人にも耳馴染みがある名前です。
西濃地域を地盤とするスーパーとして、かつてはヤナゲンと競合していましたが、ヤナゲン店舗が平和堂に。トミダヤは和歌山県のスーパー「オークワ」と提携したものの解消。バローの西濃進出も激しく、事業譲渡へと至ったものと思われます。
コノミヤ、実はこのスーパー、この地方で既に2つのスーパーブランドを吸収しているのですよね。
テレビコマーシャルは有名
トミダヤにいらっしゃい!
♪ヤサイもサカナも しんせんで~(ホイ~)
♪げんきモリモリ トミダヤだー!(ヤ~)
新鮮いっぱーい!
♪フードセンタートミダヤー
このCMソング。サウンドロゴの部分は違うようですが、歌自体は弥富又八さんが歌っていらっしゃるのですね。弥富又八さんといえば、「ドラゴンズ朝市」「フレッシュフーズフィール」でもおなじみ。スーパーの購買意欲をそそらせる歌声ということですね。
しかしこの、トミダヤのCMで動くアニメの少年は、冒頭「ヤサイもサカナも」のところで、なかなか激しい動きをしていましてね。実際にマネをするのはなかなか難しいのではないか…と思ったものです。
コノミヤは愛知と岐阜に既に店舗があります
さて、今回トミダヤの事業を譲渡される側となった「コノミヤ」。大阪のスーパーではあるのですが、既にこの地方には進出しています。
ただ、進出と言いましてもコノミヤ自体が店舗を出店したのではなく、名古屋の「ハローフーヅ」を買収する形で、「東海事業本部」としての進出となっています。
少しずつ、店舗ブランドを「コノミヤ」に変えており、同じ岐阜県内でも美濃加茂市と可児市にあったハローフーヅはどちらも「コノミヤ美濃加茂店」「コノミヤ可児店」となっています。その一方で、かつてのブランドのままの店舗も数多くあります。
コノミヤは現在、愛知県内に20店舗、岐阜県は可児・美濃加茂・各務原に計4店舗。各務原から西のトミダヤ地域に店舗はなく、コノミヤにとって空白区でありながら、既存店舗の出店地域と隣接しているということで、今回の事業譲渡の先としては最適だったことがわかります。
店舗ブランドはどうなる?
コノミヤは、ブランド統一を一気に行っているわけではなく、店舗名の地域における浸透度を考慮しているのか、それともコストの面なのか理由はわかりませんが、現在コノミヤの東海事業本部管内では3ブランドを展開しています。
- コノミヤ…16店舗
- ハローフーヅ…6店舗
- コンツネ…2店舗
しかも、コノミヤに店舗名称を変更した店舗の方が多いにもかかわらず、ウェブサイトはハローフーヅのドメインで、ハローフーヅの看板のままの運営となっています。
旧ブランド名を大切にする文化なのか、それともブランド変更の費用をカットしているのか。
どちらにしろ、ひょっとするとコノミヤになった後も「フードセンタートミダヤ」のブランドは残るかもしれませんね。コノミヤが買収する前にハローフーヅと一緒になっていた「コンツネ」のブランドも残しているくらいですから…。
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