経営再建中の三菱自動車は、2006(H18)年度中としていた愛知県岡崎市の岡崎工場閉鎖を、来年2005(H17)年度中に前倒しすることを発表しました。そして、現在いる1800人の従業員のうち、事務部門をのぞく1600人を配置転換することとしました。
1600人のうち1260人を岡山県倉敷市の水島製作所に、250人を岐阜県加茂郡坂祝町にあるパジェロ製造の工場に、そして90人を滋賀工場・京都工場へと異動させます。三菱自動車はこの案を7日に組合側に提示しており、組合側は20日に結論を出すことにしています。
このように岡崎工場の閉鎖が具体化していくにつれ、雇用などに関する相談が増えると予想される事から、国・県・市が連携した説明会、相談会が9日に行われました。岡崎工場の閉鎖は従業員だけの問題ではなく、納入していた取引先の企業などにも大きな影響を与えます。そういった企業向けの相談会は別途16日に開かれます。
今回の三菱自動車は特殊な事情ですが、ひとつこの地方からものづくりの灯が消えることとなります。同じく9日に発表された共立総合研究所のデータによりますと、中部の各都市圏の成長力を人口や域内総生産で比較したところトップはなんと岡崎。そして2位が豊田、3位が刈谷、名古屋は13位でした。
今、名古屋が元気と言われているのは実は名古屋自体が元気なのではなく、自動車産業が元気なだけであるというのが、このようにデータで表れてしまいました。三菱岡崎工場の閉鎖は万博終了により万博特需が終わる時期と重なります。名古屋経済にどのような影響を与えるのか、とても気がかりです。
(メルマガ第34号より)
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