ナゴヤドームに行ってきました!素直に楽しめなかったオールスター戦

今年のプロ野球サンヨーオールスターゲームは第1戦がナゴヤドーム、第2戦が長野オリンピックスタジアムでの開催となりました。友人がナゴヤドーム第1戦のチケットを取ることができたので、誘われて観戦に行ってきました。チケットが取れた段階ではただオールスター戦を見にいくという意識だけだったのですが、その後状況は一変しました。

6月上旬、急に沸いた大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブの合併話。そして合併に伴う1リーグ制への移行案。オーナー会議であれよあれよと話が進み、ひょっとすると今回のオールスターゲームはセ・リーグ対パ・リーグ最後の戦いになってしまうかもしれない。いや、「かもしれない」ではなくたぶんそうなるであろう、ということで歴史的な一戦を見ることになってしまいました。

座席は三塁側、パ・リーグ側でした。にもかかわらず、パ・リーグを応援しているのは応援団がいる一角のみ。ナゴヤでの開催ということはありますが、座席は中日・阪神の応援グッズを持った人ばかりで球場全体がセ・リーグを応援していると言っても過言ではない状況でした。

「儲からないことはできない。」

確かにそうかもしれません。しかし、ある特定の球団だけにお金が入る現在のシステム。そしてお金さえあればいい選手を集められるシステム。選手はFA権をちらつかせ年俸を球団に吊り上げさせ、コミッショナーはオーナー達に口を閉ざし、パ・リーグのオーナー達は、ある特定の球団との試合をすることで放映権料を得たいがために是が非でも1リーグ制の実現をしたい。子ども達の夢であるはずのプロ野球は、ある一人のシナリオ通りに動きつつあります。

1リーグ制が実現したところで、ある球団のあるオーナーがこれからもプロ野球を支配していく構図はかわりません。お金に物を言わせ、強大な権力でスター選手を集めている球団に立ち向かっているからこそ、私はドラゴンズを応援しています。

しかし、そのオーナーの強大な権力が、野球とは別のところで行使されている姿をテレビなどで実際に見てしまうと、プロ野球自体を冷めた目で見るようになってしまいます。

私は少年時代、近鉄バファローズファンでした。当時は中日戦のチケットを入手することがなかなかできず、それでもプロ野球を見せたいと、私の父親はナゴヤ球場で当時よく開催されていた近鉄戦に私を連れて行ったのでした。南海戦や西武戦、それでも当時は結構観客が入っていました。近鉄が最後まで西武とペナントを賭けて争った時、当時中学生だった私はロッテとのダブルヘッダーを、必死に大阪のラジオの電波を拾って聞いていました。あの時ほどプロ野球に熱中したことはその後ありません。

ナゴヤ球場で見た、ブライアントの3打席連続ホームラン。本当に興奮しました。

今回のオールスターゲームでは、試合前のホームラン合戦にプライアントが登場。そして殿堂入り表彰では当時近鉄の監督だった仰木さんが登場しました。当時の気持ちを思い出したのと同時に、その少年時代の思い出である近鉄というチームが無くなってしまうことに複雑な心境となりました。

日本のプロ野球は、選手のものでもなく、ファンのものでもなく、オーナーのものだということが、今回の一件でよくわかりました。この冷めてしまった心を、戻してくれる動きは今後期待できませんね。残念ですけど。

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