とうとう大鉈が振るわれたピアゴの相次ぐ閉店・ユーストア時代も含めての感謝セール

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ピアゴ菱野店(愛知・瀬戸市)

相次ぐピアゴの閉店

 ユニーがファミリーマートと経営統合されることが決まった際に発表になった、アピタ・ピアゴなど50店舗を閉鎖するという方針。ユニーが地盤とする東海地方以外での閉店が多いのでは?と予想されていましたが、地元でも閉店が次々と発表されています。

 まずはユーホームが全店閉店となり消滅。1月22日には岐阜県のピアゴ関店、2月12日には三重県のピアゴ赤尾店が閉店予定となっており、その波は本拠地である愛知県へと及びます。

 統合後、愛知県で最初の閉店を予定している、ピアゴ菱野店に行ってきました。

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改革の姿勢を示す狙い

 ピアゴ菱野店の閉店が発表されたのは2016(H28)年12月のことでした。中日新聞に「愛知でもユニー閉店へ」と夕刊一面で報じられ、瀬戸市の「ピアゴ菱野店」と緑区の「ピアゴ鹿山店」が4月に閉店するとありました。

 「愛知県内での店舗閉鎖が明らかになるのは初めて」とあるとおり、地盤である愛知県での統合によるユニー店舗閉鎖は大きな衝撃があるとともに、記事に「ユニー発祥の愛知県での店舗閉鎖に踏み切ることで改革の姿勢を示す狙いもある」と書かれており、ファミマ側へのユニーのアピールの意味もあるとわかりました。

 ユニー全体として、生き残るための方策であるのであればまだ、素直に仕方ないと受け止めることもできますが、嫌な気持ちが無いかと問われれば無いとは言い切れません。

ピアゴとしては15年ではないけれど

 愛知県内で初の閉店を4月9日に控えたピアゴ菱野店に行ってみますと、「完全閉店セール開催中」で、「15年間のご愛顧 誠にありがとうございました」という看板や、閉店に対してのお客さんからのメッセージと従業員の返答などが張り出されていました。

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 ユニーが「ピアゴ」業態を誕生させたのは2009(H21)年ですから8年前のこと。「15年のご愛顧」には、「ユーストア菱野店」だった時代が含まれています。

 ♪行こう!行こう!ユーストア!まるごとビッグバーゲン!

 そうでしたね。ユーストアだった頃もこの菱野店にはよく訪れていたので、覚えています。15年前ということは、2002(H14)年からユーストア菱野店はここにあったことになります。

 しかし、この建物はもともとユーストアとしてオープンしたものではありません。

20年遅れでオープンしたダイエーだった

 現在のピアゴ菱野店の建物が、新築でオープンしたのは1993(H5)年のことでした。ダイエーの「ハイパーマート瀬戸店」としてオープン。1970年代からあったという、ダイエー開店計画から遅れること20年弱でのようやく待ちに待ってのオープンでした。

 アメリカのスーパーのような陳列、大量の品揃え、当時は珍しかった豊富なプライベートブランド商品と、それまでに見たことのないようなショッピングセンターとして強い印象を与えられたのですが…。

 4年後に、普通のスーパーに近づくべく改装。しかし2001(H13)年2月をもってハイパーマート瀬戸店は閉店。その跡地に入居したのがユーストア菱野店でした。

 周辺ではピーコックストア(松坂屋ストア)菱野店が2014(H26)年3月末で閉店し42年の歴史に幕を下ろしています。跡地には何も入っていません。一方で、テレビで取り上げられるほど話題の市場直営「しんせん直販市場」や、「FEEL瀬戸店」といったライバルは活況です。ピアゴ菱野店閉店後、跡地はどうなるでしょうか。

 一昔前だったら、瀬戸市を手中に収めようと躍起だった隣の市に本社を置くVのスーパーが入りそうなものですけど、今は瀬戸のあちこちに出店済みで、そんな感じじゃないですものね。

中内功のかばん持ち

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コメント

  1. 松桐 より:

    こちら東京・神奈川では、ユニーとサークルKサンクスが共同出資した会社が運営する「ミニピアゴ」が増殖中です。
    私が勤務している中央区八丁堀界隈でも、半径数百メートルの範囲内に、24時間営業の店が4店舗あります。
    もっとも、都心回帰による乱立とも言える高層マンションの建築により、定住生活者が増加したものの、日曜生活品を購入する店が非常に少なかったため、ミニピアゴ以外にも、マルエツプチ、イオン系のまいばすけっと等の小規模スーパーの出店ラッシュのような状態になっています。

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