消滅から一転・さらなるレアコンビニとして当面ココストアが存続へ

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ココストア

ファミマに買収されて無くなるはずだったのに?

 日本のコンビニの元祖といわれ、中部地方を中心に展開してきたコンビニエンスストア「ココストア」は、10月にファミリーマートによって完全子会社化され、この12月から1年かけて、ファミリーマートへと店舗名変更が始まるということになっていました。

 これにより、ココストア・エブリワンは全店ファミリーマートになるかと思いきや一転。一部でブランドが残ることになったのです。

 ココストアは、これまで以上によりレアな存在として残り続ける…いったいどういうことなのでしょうか。

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4割の店舗をファミマが譲渡

 中日新聞の報道によりますと、ファミリーマートによって買収されたココストア運営店舗は、中部と九州を中心に全国約650店舗あり、中区の錦1丁目店を皮切りに、12月9日から1年かけてココストアをファミリーマートに転換していくことになったのですが…。

 ファミリーマートは、4割近くにあたる250~300店舗を「ファミマに転換することが難しい」と判断し、譲渡することにしたというのです。

 譲渡先は、液化石油ガス事業を手がけるミツウロコの子会社。譲渡された店舗は、ファミマに転換されないどころか、ミツウロコがココストアリテールの全株式を取得して子会社化するという形。

 「ファミマに転換することが難しい」とは。近くにファミマがあるココストアがファミマにできないのはわかりますが、そんな、4割にものぼる店舗すべての近くにファミマがある状態とは思えませんよね。

 どういうことでしょう。

店内調理がネックだった?

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 一方で、株式経済新聞に興味深い記事が。

 ココストアは、いわゆる普通のコンビニタイプのお店も多いのですが、「ココ・デ・クック」という名で、店内調理を行う店舗をたくさんもっており、これらのお店ではお弁当、お惣菜などが店内で製造されていて、コンビニという枠組みにとらわれない形のお店になっています。

 名古屋を中心に、この店内調理は特に営業マンなどに好評で、日中はできたて弁当を求める車でココストアの駐車場はいっぱいになります。

 一方のミツウロコは、ショップ&レストラン事業を行っており、店内調理のノウハウを持っています。

 つまり、ファミマはココストアの店内調理店舗を普通のコンビニに転換するよりも、ショップ&レストラン事業を持つ会社に譲渡してしまえ、となったことが読み取れます。

ココストアは残る!

 ココストアの約650店舗のうち、250~300店舗がファミマに転換されることなく、ミツウロコの経営によって残ることになったのです。

 しかも、その残る店舗というのは、近隣にファミマがある店舗と、店内調理のある店舗になることが予想されます。

 ということは、ココストアらしさのあったココストアは、これからもココストアのまま。ただし、将来的にはミツウロコの展開の仕方によって、複合店として新たな事業展開がなされる可能性は指摘されています。

 逆の見方をすると、ファミマは、ココストアのうち欲しい店舗だけをゲットして、あとはポイってことだよね。そんなファミマと統合交渉まっただなかのユニー(アピタ・ピアゴ・サークルKサンクス)。

 やっぱり、ファミマは手ごわいよ。

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