TBS(2001年撮影)
歴代のお昼の番組を振り返ってみます
先日、「いいともの裏・テレビ朝日のお昼の番組の歴史を振り返ってみます」として、30年以上に渡って放送された、フジテレビの「森田一義アワー 笑っていいとも!」の裏でテレビ朝日が何を放送していたのかを、ふりかえりました。やらせ事件による打ち切り後の穴埋めを除いては、最短でも半年で打ち切られており、どんな番組も半年はやってみるというテレビ朝日の姿勢がうかがえました。
今回は、TBSテレビです。TBSテレビのお昼の番組、どれだけ覚えていますか?
現在、TBSテレビのお昼は「ひるおび!」関東では午前11時から約3時間の大型ワイド番組として放送されていますが、TBSテレビの系列のなかには、名古屋CBCテレビ制作の「キユーピー3分クッキング」を放送している地域が多く、そういった地域では、ひるおび!は、11時55分からの約2時間番組となっていますね。
ひるおび!といえば、恵俊彰さん。恵さんは、TBSテレビのお昼の番組、実は3本目なんですよね。
では、振り返ってみましょう。
-開始-
1980春 スーパーダイスQ(4年)
1984春 あんたが出番・面白Q!(2ヶ月半)
198406 ヒット歌謡大全集(3ヶ月半)
1984秋 貴女も社長ハイ&ロー(半年)
1985春 社長かヒラか!ハイ&ロー(3ヶ月半)
198507 わくわく生ネットワークEXPOスクランブル(1ヶ月半)
198509 おじゃまします(1ヶ月半)
198511 新伍のお待ちどおさま(4年5ヶ月)
1990春 ぴりっとタケロー(半年)
1990秋 悠々!お昼です(1年)
1991秋 吉村明宏のクイズランチ(1年)
1992秋 素敵な気分De!(5ヶ月)
199303 わいど!ウオッチャー(7ヶ月)
1993秋 ウオッチャー(1年半)
1995春 山田邦子のしあわせにしてよ(2年)
1997春 ちょっと言わせて(半年)
1997秋 黄金のレシピ(半年)
1998春 宮本和知の熱血!昼休み(半年)
1998秋 おサイフいっぱいクイズ! QQQのQ(3ヶ月)
199901 マダムんむん(8ヶ月)
199908 スーパー知恵MON(7ヶ月)
200003 好奇心!旅の大捜査線!!(1週間)
2000春 ベストタイム(4年)
2004春 はぴひる!(半年)
2004秋 まる特情報とってもインサイト(半年)
2005春 きょう発プラス!(1年半)
2006秋 ピンポン!(2年半)
2009春 ひるおび!(5年3ヶ月~)
—
笑っていいともがスタートしたとき、TBSテレビは「スーパーダイスQ」だったんですね。ちなみに、その前に放送されていたのは「ベルトクイズQ&Q」で、10年9ヶ月の安定した番組でした。
この「ベルト」というのは、何かベルトに乗ってクイズをするとかではなく、帯番組という意味のベルトだったそうで、番組開始当初、まだ大阪のTBS系列局は朝日放送だったため、一部の曜日は朝日放送が担当していたことも。
フジテレビが笑っていいともを放送している間に、テレビ朝日は17の番組を放送したわけですが、TBSテレビはなんと28番組!最短で1週間の番組があったり、最終回がなく、週が替わったら突然違う番組になったりと、どんな番組も半年はこらえたテレ朝とは対象的です。
こうやってみると、5年3ヶ月続いている「ひるおび!」は、
歴代のTBSテレビの昼番組のなかで、2番目に長い安定度となっています。
記憶に残っているのは「ハイ&ロー」。これも視聴者参加のクイズ番組で、ゴールデンで放送されていたものが、日曜お昼を経て平日帯になったんですよね。
それが突然、科学万博つくば’85(国際科学技術博覧会)の会場から放送された「わくわく生ネットワークEXPOスクランブル」になったのも印象的でした。夏休み期間だけ全国ネットに昇格する形でお昼になったんでしたね。
その後は、わずか1ヶ月半の「おじゃまします」という超短命番組から、山城新伍さんの「新伍のお待ちどおさま」に。それまでのTBSのお昼にはなかったタイプの番組で、芸能人による時事ネタトークショーは、一定以上の年齢層に受け入れられました。
その番組のテイストそのままに、森本毅郎さんによる2番組「ぴりっとタケロー」「悠々!お昼です」と続くのですが、ここで突然かつてのクイズ路線に転換して「吉村明宏のクイズランチ」伊集院光さんによるラジオ番組テイストの「素敵な気分De!」を経て、再びワイドショー路線「ウオッチャー」でまたまた安定するのですが、ここでまた、堪え性のなさでしょうか。当時、フジテレビでゴールデンの看板番組を持つほどの大人気な山田邦子さんを起用して「山田邦子のしあわせにしてよ」がスタート。
既に土曜のお昼にはテレビ朝日で「邦子がタッチ!」が放送されており、月から土までお昼は山田邦子さん出ずっぱりに。
この後が、怒涛の短命番組ラッシュ。
「ちょっと言わせて」「黄金のレシピ」「熱血!昼休み」3番組がそれぞれ半年で終わると、あの伝説の番組が始まります。
上岡龍太郎さんと笑福亭笑瓶さんによるクイズ番組で、視聴者が現金を手ですくって賞金ゲットという、なかなか露骨なビジュアルだった「おサイフいっぱいクイズ! QQQのQ」視聴率が1%を割り「お金つかんでも視聴率つかめず」と揶揄されました。
特筆すべきは「スーパー知恵MON」です。これは司会が立川志の輔さん、アシスタントが坂上みきさんで、思わず納得の生活情報を紹介し、3人のパネリストがガッテンできたら…三本締めをするというもので、完全に、アレですよね。
番組は最終回もあいさつもなく突然終了。一週間の旅番組を経て、「ベストタイム」へ。TBSテレビは1996(H8)年に「ワイドショー」をやめる、という方針になってことで、かつて人気を集めたお昼のワイドショーを封印してきたのですが、この「ベストタイム」からは、ワイドショー色は薄くしつつも、雰囲気はそれらしい大型情報番組となり、その後は司会やタイトルは変わっても、その方針はずっと継続されており、現在の「ひるおび!」に至っていますね。
2004(H16)年秋にスタートした「まる特情報とってもインサイト」で恵さんが司会に登場。続いて「きょう発プラス!」も恵さんがメイン司会を担当。ところが、恵さんは2006(H18)年秋にスタートした、午後2時からの約2時間ワイド「2時っチャオ!」の司会に抜擢されたためにお昼から外れますが、2009(H21)年春に2時っチャオ!が終わると、恵さんは「ひるおび!」でこの時間に戻ってきます。
戻ってきますといいますか、当初はひるおび!が午後3時まで放送されていましたから、ピンポン!と2時っチャオ!が合体したという格好だったんですね。ですので、お昼に3番組恵さんが担当されているというよりも、時間は変われども、この秋で恵さんはTBSの午後の顔10年ということになるんですね。
番組開始から5年が経過し、時間帯1位になることも多くなった「ひるおび!」こうやって見ると、TBSテレビのお昼は、時事・情報番組をやっていれば安定したにもかかわらず、ちょいちょいクイズをやりたくなっては、短命打ち切りという結構あっちいったりこっちいったりの編成をしてきたんですね。でもまあ、当面「ひるおび!」は変わらないでしょうね。
ベルトクイズQ&Qの10年9ヶ月もひょっとしたら抜けるかも?という感じが、今の時点ではしますね。「ベルト」クイズQ&Qに、ひる「おび」!あー、そんな共通点もあるのかあ。
コメント
TBSとテレ朝の正午迷走で思い出したのですが、実はその迷走を2つとも付き合わされたのが琉球放送です。
琉球放送は正午は勿論TBSのネット受けなので迷走も同回数ですが、午後2時にアフタヌーンショーをネットしていたためにテレ朝の迷走にも付き合わされたばかりでなく、
1993年春にテレ朝正午が11時30分からのANN枠となると、当然ネットできないために、次はこんにちは2時をネット、1994年秋にこんにちは2時が拡大すると、飛び乗りはせず徹子の部屋を時差放送、この時、1局2波の琉球朝日の開局直前ということもあってテレ朝のネットを続けたのだと思われます。
そして1995年秋、琉球朝日が開局したためやっとスーパーワイドを2時からネット、しかし、TBSはオウム真理教に放映前ビデオを見せてしまい、スーパーワイドはうちきり、ワイドショーを一時休止し、午後2時はしばらく日テレの遅れ番組かドラマ(なんと沖縄テレビ差し置きフジのドラマもやっていた!)、TBSがワイドショーを再開するとそれをネットしたりしますが、ひるおびの短縮により、現在は日テレやテレ東の遅れ番組・テレショップなどをやるようになりました。いったいいくつ番組が変わったのか把握は不可能です。
>からやさま コメントありがとうございます
テレビ朝日の正午枠は、系列外のスポンサードにも積極的で、
時差放送していた地域も多かったですね。
アフタヌーンショーの成功の名残りだったのでしょうけれども。
確かTBS系の平日正午枠は1986年まで1時間番組を通しで・・・という形ではなく、2階建てまたは3階建てのような感じになっていたんですよね。
特に1975年秋〜1984年春までは、
・12:00-12:20 クイズ枠(ベルトクイズQ&Q→スーパーダイスQ)
・12:20-12:40 トーク枠(シャボン玉こんにちわ(キンキン司会)→悪友親友(芳村真理司会))
・12:40-13:00 ポーラテレビ小説
の3本立て体制が維持されていて、どれも「いいとも」が始まる前は比較的視聴率も良かったみたいです。
ちなみにいいともの看板コーナーだった「テレフォンショッキング」の”友達の輪”という発想は、まんま当時の裏にやってた「悪友親友」の「昨日別のゲストとのペアで出演したゲストが次の日に友人関係にある違うゲストと2人で出演する」というシステム(これも元々は同局の昼間のラジオ番組のコーナーからの流用らしいですが)からヒントを得たものだったとか。
当時の番組製作者はいいともの「テレフォン」を初めて見たときに「してやられた!」と嘆いたそうですが・・・(笑)
>K.Tさま コメントありがとうございます
もちろん、当時見ておりましたので覚えておりますよ。
わかりやすく、12時スタートの番組を基本に並べています。
悪友親友は親が好きで、夏休みはよく見ていましたね。
それがいいとものきっかけになっていたとは。
さらにはそれがTBSラジオからの流用とは、歴史を感じます。