地域限定ひがしみのカレー(東美濃農業協同組合)
東美濃ってどのあたり?
岐阜県は南の「美濃」と、北の「飛騨」にわかれており、そのうち「美濃」は、西濃、岐阜、中濃、東濃に分けられることが多いのですが、「東濃」とは別に「東美濃」という区分が存在するようです。
「東濃」は多治見市から東を指すことが多く、多治見市、土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市の5市からなる地域です。そのうち、多治見市と土岐市と瑞浪市が「東濃西部」。そして、恵那市と中津川市を指して「東美濃」と呼ぶのだそうです。
東濃の東なんだから、東東濃じゃないの?と思ってしまうところですが、東東濃だとなんか、とんとんのうって呼んじゃいそう。
そんな「東美濃」の名がついた、「地域限定 ひがしみのカレー」を買ってみました。
東美濃特産がたっぷり使われているという、ひがしみのカレー。どんなものでしょうか。
こだわりの「麗夏トマト」使用
ひがしみのカレーの最大のポイントは、「東美濃こだわりの中津川市・恵那市産の麗夏(れいか)トマト」をたっぷり使用していること。
麗夏トマトのまず違うところが土作り。土壌診断を行って、不足している微量要素(ミネラル)、良質な堆肥等を適切に施して、やわらかく根の伸びやすい健全な土作りを行った上で、畑で赤く熟するのを待って、それから収穫したという、赤塾もぎりのトマト。それを「王様トマト」と呼ぶのだそうです。
そんな、麗夏トマトの王様トマトは、トマト本来のうまみと栄養がしっかり、ゼリー部分の酸味と果肉の甘みとのバランスがよく、コクのあるトマト。そんな麗夏トマトがベースになっているのが、ひがしみのカレーです。
パッケージで東美濃推し
パッケージの裏面には、恵那市と中津川市の特産品、名所旧跡、自然・温泉といった見どころマップが。「中京圏への利便性が高い」という文字が、いかにも美濃ですね。
この言葉から、東美濃の人たちは、自分たちは中京圏ではないという意識を持っていることがわかります。中京圏とは名古屋圏。この地方で名古屋圏のことを中京圏と呼ぶのは、決まって美濃と三河の人々です。名古屋一極集中を認めたくないという気持ちから多用してしまうのが「中京圏」という単語です。
名古屋一極集中を普通のことだと思っている名古屋・尾張の人が、名古屋圏のことを「中京圏」と呼ぶことは、まずありません。
ちなみに、辞書を見てもやっぱり「中京とは名古屋市の異称」なので、名古屋と中京は同義。同義にもかかわらず、名古屋のことをわざわざ中京と呼びかえる人と言うのは、何らかの理由で「名古屋」という単語を使えない、使いたくない、使う気にならない、そんな人々なのです。
閑話休題。ひがしみのカレーのそのパッケージには、夏秋トマトや夏秋なす、牛乳、お米、栗、そして飛騨牛。
飛騨牛?美濃なのに飛騨牛?そうなんです。
メイン食材は飛騨牛
実はこの、ひがしみのカレー。メイン食材は飛騨牛なんです。実際にカレーをいただきますと、確かにすごいトマト感。甘みと酸味が適度で、もはや、カレーというよりハヤシに近いような、そんな印象を受けます。
そして、ゴロンゴロンと飛騨牛たっぷり。ほろほろに溶けちゃいます。
実は、この東美濃地域で、約3,200頭もの飛騨牛が育てられているんですね。東美濃は飛騨牛の産地でもあるのです。
とはいえ、やはり飛騨という名がついているわけですから、飛騨はリスペクト。
パッケージには「JAひがしみの管内は、飛騨地域とともに県内有数の最高級肉牛の産地です」の文字。「ともに」が限界。さすがに、飛騨牛で飛騨は差し置けないね。
コメント
飛騨牛も松阪牛も元々同じ品種の「和牛」ですね。
飛騨の「飛騨牛」は信州木曽生まれの仔牛を肥育したものが多いと思いますけど、東美濃の「飛騨牛」(ややこしい)も同じなのでしょうか??
王様トマトは、種苗会社サカタノタネが完熟収穫向けの品種に付けたブランドニックネームで、「麗夏」はその中で夏秋栽培に適した品種です。
岐阜でトマトといえば郡上が有名で、ご当地グルメ「トマト(鶏ちゃん)丼」なるものが有りますが、ひがしみのはカレーを持ってきたわけなのですね。