にっきかんてん(辻兼食品工業年)
最近はスーパーに行きますと、ご当地商品を扱うコーナーが増えつつあることに気づきます。大手流通によって複数のスーパーが統合され、ダイエーさえもイオンになりました。全国規模のところはもちろん、地場のスーパーも淘汰されつつあるなかで、スーパーというのは生活に密着した存在であり、やはり、地域性というのは消費者にとって重要な要素であります。
ご当地商品といいましても、大きくこの地方全体で扱われているものもあれば、ピンポイントで扱われているものもあります。そのなかで、愛知県側ではそれほど見かけないにもかかわらず、岐阜県側では売場も大きく、大量に置かれているのが、そう、「にっきかんてん」です。
色がカラフル!
寒天は、岐阜県でも特に恵那市山岡町が生産量日本一を誇るほどで、全国シェアはなんと80%を超えるというのです。とはいえ、日本で売られている寒天は、国産とは限らないのでそこは注意が必要です。
岐阜県内に生産量日本一の場所があるわけですから、これは、イメージだけでなく、実際に寒天は岐阜ならではのものということになります。
そして、この地方では昔からよく見かけるのが、カラフルなにっき寒天です。今回は「みどり」と「桃色」を買ってきました。
透明感がいいですね
まずは見た目の清涼感。いいですね。かつて寒天といいますと、もっと濃い色のものが多かったですが、これは程よく色がついていまして、透きとおる清涼感があります。実際にスプーンですくってみますと、その色の薄さに気づきます。
桃色はさくらのようで、この季節にも特にぴったりです。
桃色から、春の香り?桜の香り?桃の香り?漂って…くるはずがありません。
にっきはにっき
にっきかんてんは、どう転んでもにっきかんてんです。
蓋を開けた瞬間から、部屋中に広がるにっきの香り。最初からにっきの香りが充満しますから、スプーンですくおうが、口元に持っていこうが、そのニッキの香りアピールは変わりません。
そう、にっきかんてんの色はあくまでも色。味や香りに何ら影響を与えるものではありません。なので、緑は「メロン」「青りんご」でもなく、桃色は「桜」「桃」でもないのです。
にっきはにっき。実は、色は大して意味をもつものではないのです。そして、意外とカッチリとした食感。まさに、岐阜のティータイム。
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