初めて意識したのは「名古屋オリンピック」でした
生まれて初めて「オリンピック」を意識したのは1980年(昭和55年)。幼稚園児の時でした。先生がこう言ったのです。
「あなたちが大きくなる頃に、名古屋にオリンピックがやってきます。選手たちのように体を鍛えましょう!」
それはもう、1988年(昭和63年)に名古屋でオリンピックが開催されることが決定事項かのような話しぶりでした。
しかし実際には招致活動の段階でした。もちろん反対運動もあったのですが、当時ほかに立候補をしていたのはメルボルンだけで、名古屋での開催がかなり有力視されていたそうです。
そして当時、モスクワでオリンピックが開催されたらしいのですが、日本はボイコット。日本人選手は参加しませんでした。モスクワオリンピックはテレビ朝日系列独占放送で、マスコットキャラクターが主人公の「こぐまのミーシャ」というアニメが朝日放送の制作で放送されたらしいのですが、残念ながら記憶はありません。
名古屋にオリンピックはやってこなかった
その後、1988年(昭和63年)のオリンピックの招致合戦はどうだったのか。
ライバルだったメルボルンはオリンピックを断念。しかし、急にやってきた別の都市での開催が決まりました。ちなみに、招致計画を立ち上げて熱心に活動を行っていた愛知県知事は、その別の都市で開催されたオリンピックを見届けた後に自殺しました。
「先生はやるって言ってたのに、名古屋でオリンピックやらなくなったってどういうこと?」
そんなことを思っていた時に放送されたのがアニメ「イーグルサム」でした。
アニメで興味を持てたオリンピック
イーグルサムとは1984年(昭和59年)に開催予定だったロサンゼルスオリンピックのマスコットキャラクターです。TBSテレビがそのマスコットキャラクターを主人公にしたアニメを制作し、関東では木曜夜7時に放送されていたそうですが、名古屋はオリンピックへの遺恨があったのか、土曜の夕方4時台にひっそりと放送されていました。
でも、毎週楽しく見ていました。なので、イーグルサムにはとても親しみを持つことができて、ロス五輪の開会式は釘付けで見ましたし、今も記憶に残っています。
自分は運動音痴で体育の成績も悪くて、スポーツにはあまり興味が無かったのですが、アニメでキャラクターに興味を持たせることで、子どもたちにオリンピックを意識させるという目論見が、自分にはバッチリはまったというわけです。
モスクワ五輪の「こぐまのミーシャ」にロス五輪の「イーグルサム」。どちらも日本のテレビ局がアニメを制作しています。開催国でもなければ、モスクワ五輪に至ってはボイコットする結末にすらなっているのに。
当時もう、アニメと言えば日本という空気が世界的にあったのでしょうか。
開催国でもないのにオリンピックのキャラクターが主人公のアニメを作るアニメ大国・日本。さあいよいよそんなアニメ大国の日本で開催される東京オリンピックの開幕です。
あれ?ミライトワのアニメって…放送されてないよね。どうして…。
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