PBが高いスーパーに愛知でも鞍替え・消費者の葛藤

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香り豊かなさわやかコーヒー(美味安心)

テレ東の番組で注目の高いプライベートブランド

 3日(火)の夜に放送された「日経スペシャルガイアの夜明け」。今回の特集は「売れる地域スーパー!驚きの新戦略」と題して、中小の地方スーパーの共闘と、買物難民を救うための移動販売という2つの戦略が取り上げられていました。

 私はこのガイアの夜明けを見ながら、美味安心ブランドの「香り豊かなさわやかコーヒー」をいただいていました。まさにこの商品こそが、今回の「共闘」の形。これまでとは違う形のプライベートブランド(PB)商品「美味安心」ブランド。

 何がこれまでと違うのかと言うと、ナショナルブランド商品よりも、PBの方が高いのです。

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噂には聞いていた山梨の「いちやまマート」

 この「美味安心」の取り組みは、以前にも「ワールドビジネスサテライト(WBS)」で取り上げられていました、その際に、ツイッターのフォロワーさんから教えていただいたのものでした。

 美味安心を生み出したのは、山梨県のスーパー「いちやまマート」。山梨県と長野県に13店舗を展開しています。たった13店舗で独自のPBを持っていること自体に驚きですが、それがすごい人気で、長野県では地元スーパーが圧倒されるほどだとか。

 何かそんなにすごいのでしょうか。

プライベートブランドのイメージが逆

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あご入り天然だしパック(美味安心)

 通常、プライベートブランドといいますと、そのスーパー専用にメーカーが製造し、スーパーが全てを買い取ることでロスを減らし、そのメリットから、ナショナルブランドと同等の商品を安く販売するというものです。

 イオンのように、どこが製造しているのかわからないPBもあれば、セブンアイやユニーのように、製造者を表記しているPBもありますが、どちらも、安く売るためのPBです。

 ところが、いちやまマートのプライベートブランド「美味安心」は高いんです。そのかわりに、添加物を使わずに開発するのがこだわりで、種類は何と400種類以上。高くてもいいから、健康に良いものを食べたいという需要にこたえているのです。

なんと70の中小スーパーが共闘へ

 このPBに惹かれたのは、いちやまマートのお客にとどまらず、安売り競争にもう白旗をあげかかっていた地方の中小スーパー。今ではおよそ70社が「美味安心」の商品を置くまでになっているのです。

 今回のガイアでも、前回のWBSでも取り上げられたのが、愛知県に10店舗を展開する「やまひこ」。やまひこはかつて、まさに安売り競争のスーパーだったわけで、美味安心で転換を図ろうとしているのです。

 WBSを見た妻がさっそく、稲沢市のやまひこに行って、コーヒーやらだしパックやらを買ってきたのですが…。

「美味安心、マジ高いよ!」

 それでもまた、美味安心を目当てに「やまひこ」に行こうとしているので、「健康」「安心」は、お金に変えられないものだな…と感じますが、「どこで作ってるのかはわからないけど安い」ものが近所で売られているわけで、正直、葛藤はあります。

この記事を書いた人

TOPPY/川合登志和

記事や脚本を書いたり、名古屋のラジオやテレビの構成作家をしたり出演したり、地域のFMラジオで喋ったりディレクターしたりミキサーしたり、講師したり、サイト作ったりしてます。

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