中華三昧 四川風 味噌拉麺(明星)
衝撃の高級感でしたね
普段、家に常備されているインスタントラーメンといえば、5袋がセットになった特売品ばかりで、プライベートブランド商品だったりもするわけです。たまに、季節モノだったり期間限定モノだったりということはありますが、基本は安さが優先されています。
ところが。1食のパッケージのラーメンが買われていて、そこには幼き日の憧れの「中華三昧」の文字。思わず「これ、食べていいの?」と妻に確認してしまうほどの畏怖がその四文字にはあります。
重厚なCMに驚きました
中華三昧が発売されたのは、1981(S56)年のこと。それまでインスタントラーメンといえば、手軽に早く食べられるというものばかりのなか、重厚感あふれるCMは幼心に強烈なインパクトでした。
「拉麺の歴史が変わる」「中国四千年の味を秘めた、幻の高級麺。ついに新登場」
今思えば言い過ぎ感満載ですが、そのCMの世界観も相俟って、一体、どんなラーメンが登場するのかと期待が高まったのですが…。
爆発的ヒットにはなったものの
それまでなかった、初めての高級袋入り即席ラーメンなわけです。1食70円の時代に、120円という高級品。生産が追いつかないほどに大ヒットとなり、他社のマダムヤンなど追随商品も出てくるわけですが…。
買ってもらえなかったんですよね。
今思えばわかるんです。そんな高級インスタントラーメンを、幼稚園児が「食べたい!」と言ったところで、買い与えるわけがないのです。
しかしそれによって「中華三昧は手の届かないラーメン」という畏怖感が幼心に植えつけられたというわけですね。
「高級つゆそば」なんですね
そんな気持ちがあるものですから、「中華三昧」を食べていいのかどうか、妻に確認をとった上で、いただきました。
確かにスープのコクは違いますね。「豆板醤と甜麺醤のいコクと旨み」とあるとおり、味噌のなかにじんわりと深いものがあります。さらに麺との相性も抜群。
しまった…と思ったのは、調理例の写真にあるように、野菜とか入れればよかった…という味わいですね。
それにしても、前は書いてなかったと思うんですよ。中華三昧の文字の上に「高級つゆそば」って。
ラーメンじゃなくてつゆそばですか。「まぜそば」とか「つけそば」みたいに、スープに麺が使った状態のものを「つゆそば」って言うようになったんですか…ね。
「拉麺の歴史が変わる」なんて触れ込みで登場したのに、今やキャッチコピーは「高級つゆそば」ですか。ネーミングやコピーで時代の感覚の先を行くってのは、大変なことなんですね。
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