伊勢志摩サミット決定!の裏で…不運に不運が重なった三重テレビ

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期待高まる様子を伝える三重テレビのニュース

間もなく決まる!までは伝えたのですが…

 6月5日夕方5時40分、三重テレビ「ニュースウィズ」。トップ項目で伝えられたのは、「志摩市は?サミット開催地まもなく決定」でした。

 2016(H28)年のサミットの開催場所が間もなく決まる…、最有力候補として名前が挙がっている志摩・賢島から中継を入れ、決定を待ちわびる地元の様子を伝えたのですが、決定の瞬間は…まさかの事態に陥ってしまったのでした。

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三重テレビは三重県にある唯一の民放テレビ局

 三重県にある民放テレビ局は、三重テレビただ1局だけです。他にも、三重県では名古屋や大阪のテレビが見られるのですが、三重県のテレビとして唯一の存在である三重テレビは、どこのネットワークにも属さない独立局ということもあり、規模の小さなローカルテレビ局でありながら、地元に密着し過ぎていると言っていいほどの番組制作を行っています。

 その評価は高く、毎年、10回シリーズで特集している歴史特番は全国各地のテレビ局や、シリーズによってはBSでも放送されており、さらに報道姿勢も、今月2日に贈呈式が行われた「第52回ギャラクシー賞」では「ハンセン病に対する差別解消にむけた報道」が評価され、優秀賞を受賞するほどに、地域に密着したテレビ局として、県で唯一の存在という役割を果たしています。

 そんな三重テレビですから、サミットが伊勢志摩に決定となれば、大騒ぎとなるはずだったのですが…。

普段は夕方生情報番組を放送しているのですが

 伊勢志摩サミットが決定したのは、夕方6時過ぎ。午後6時台といえば、どこの地方のテレビ局でも、地元のニュース・情報・ワイドを放送している時間帯です。三重テレビもそうです。普段の三重テレビの番組はこうです。

5:30「エムテレメッセ
幼稚園児による三重テレビオリジナルダンスと地元企業&イベント紹介
5:40「三重テレビニュースウィズ」
今時珍しい硬派なストレートニュース&リポート
6:00「とってもワクドキ!」
三重県にこだわりにこだわった長年続く夕方1時間生ワイド

 多くのテレビ局のように、ニュースも情報もパブリシティもごっちゃにした大型ワイドではなく、パブリシティはエムテレメッセ、ニュースはニュース、情報はワイドと、きっちり几帳面に分けられており、ニュースの時間は絶対にニュース、パブリシティや情報をニュースとは混在させないという、そういったところにもこだわりを感じる編成となっています。

 普段どおりの編成であれば、夕方6時過ぎとなれば、情報ワイドのなかで、決定に熱狂する志摩市の様子を生中継で伝えられたはずなのです。しかし…。

この日はナイター中継の予定だった

 ところがこの日、6月5日(金)の三重テレビは、午後6時からナイターを中継予定、このような編成になっていました。

5:30 エムテレメッセ
5:40 三重テレビニュースウィズ
6:00 三重テレビナイター
   プロ野球セ・パ交流戦~甲子園
   「阪神×日本ハム」
   【中止の場合】6:00情報

 そう。三重テレビは、ナイター中継に力を入れているテレビ局なので、ナイターを中継するとなれば、午後6時から。さらに、ナイターを予定している日は、夕方生ワイドの「とってもワクドキ!」は休止となり、ナイターが中止になった場合には「情報」…、情報という名のテレビショッピングになってしまうのです。

 小さなローカルテレビ局ですから、ナイターが中止になった時のために、生ワイドを待機するというのは、さすがに難しいことなのでしょう。

サミット決定の瞬間は通販だった…

 この日、ナイターは雨で中止に。三重テレビは、普段なら夕方ワイドを放送している午後6時、ナイター中継ではなく、「ショップジャパン」の通販に。

 ですから、伊勢志摩サミットが決定した瞬間、三重テレビは通販。そこで、6時20分、「三重テレビニュース速報」として、文字で伝えるしか出来ないという結果になってしまったのでした。

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「2016年サミット開催地は三重県志摩市・スベ~ル!」って、滑ってるのは目玉焼きなのか…三重テレビなのか…。なぜ、よりにもよってこんな日に…。

 まだ、野球中継をやっていれば、「野球なら仕方ないな…」になったわけですが、野球が中止で通販とは、本当にツイていません。しかも、通販は、そういう契約をして、あらかじめお金をもらうことで流している番組ですから、中断してニュースにするわけには、最もいかないタイプの番組です。

 当然、名古屋の他のテレビ局は、この時間はローカルニュースですから、三重県から歓喜の様子を中継。

 三重テレビは、中継に出ていたにもかかわらず、その様子を伝えるのは、夜9時56分からの「ニュースウィズ」を待たなければなりませんでした。

 以前は実際に一日の大半が通販番組だった三重テレビ。地デジ化によってそれは是正され、サブチャンネルを活用することで、通販も放送はしているものの、平日は朝から夜まで、ほぼ丸一日通常編成も行うようになり、通販のイメージから脱却できそうになっているこのタイミングで、サミット決定の瞬間が通販というのは…。

 確かに、三重テレビらしいといえばらしいのですが…。

静止画ご祝儀CMに期待します

 ただ、これからはもう切り替えていきましょう。サミットが開催される県にある、唯一の民放テレビ局なわけですからね。まずは、三重テレビらしい祝い方となれば、静止画のご祝儀スポットCMですね!

 真珠の絵に会社名が書いてある静止画で…。

「伊勢志摩サミット決定、おめでとうございます!株式会社○○、代表取締役社長○○○○も、伊勢志摩サミットを応援しています!」

 そんなご祝儀CMが大量に流れるのでしょうね!高校野球シーズンの「がんばれ、高校球児、株式会社○○、代表取締役社長○○○○も応援しています!」スポット群に重なったら…まさにご祝儀ボーナスですね。

 決定の瞬間はタイミングが悪かったですが、開催地にある唯一の地元テレビ局として、今後の展開に期待しています。それに、伊勢神宮、熊野古道、松尾芭蕉と来た10回の歴史シリーズ、来年のネタがこれで決まった感じですかね?

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