今年も土用の丑の日がやってくる
土用の丑の日にウナギを食べる…という習慣は、日本初のキャッチコピーによるものという説が有力です。
「丑の日に『う』のついたものを食べると夏負けしない」という習慣はあったものの、ウナギに限ったものではなく、うなぎを食べる人はいなかった江戸時代の話です。「夏場はウナギが売れないよ~」と困っていたうなぎ屋さんが平賀源内に相談。
すると、土用の丑の日に「本日丑の日」という張り紙をしておけとアドバイス。それによって、「あ、丑の日って…ああ、うがつく食べもの…うなぎね!食べよう!」と大繁盛したのがきっかけでした。
今ではすっかり…
江戸時代は、売れずに困っていたうなぎも、今ではすっかり絶滅危惧種に。価格も高騰。売れないどころか、なかなか食べられない高級かつ希少な食べ物になってしまいました。
特に名古屋では、21世紀初頭に「名古屋めし」という言葉が誕生する以前から、うなぎを使った「ひつまぶし」だけは「無条件においしい名古屋のグルメ」という扱いを中央から受けており、かつては、名古屋グルメといえばひつまぶし(だけ)という時代がありました。
また、名古屋の近隣である三重県の津市は、極端にうなぎの消費量が高い地域でもあり、この地方はうなぎを好む傾向があります。
完全養殖への道
ずっとたくさんのうなぎを消費してきた三重県は、この責任を痛感しているのか、はたまた、これからも食べたいという欲からか、三重県にある水産総合研究センターにて、うなぎの完全養殖に取り組んでいます。
完全養殖そのものには、世界初の成功をしているものの、量産化、価格面でもまだまだ天然うなぎの数十倍と、実用に向けての道のりは長そうです。
代わりに食べよう!
そうなると、うなぎの蒲焼じゃなくて、他の蒲焼で代用すれば…ということで、最近ではうなぎの蒲焼の代用品を見かけることも多くなりました。
昨年は、アナゴの蒲焼にしました。
見た目も味も、とてもうなぎに近いのですが、歯ごたえがないんですね。肉厚感といいますか。なので、味的には満足でしたが、食べ応えがありませんでした。
今年は、サンマの蒲焼です。
こちらも、見た目はうなぎっぽいです。そして肉厚感、食べ応えもしっかり。ところが今度は、味がサンマなんですよね。
アナゴとサンマの中間があると…いいなあ。きっとそれが、うなぎなんでしょうけれども。
今年の土用の丑の日は7月24日と8月5日です。どうします?
とりあえず、ひつまぶしの写真、置いておきますね。
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