既にイオングループであったのに、そのブランドの強さから、イオン色を感じさせなかった映画館、「ワーナー・マイカル・シネマズ」
この7月1日にイオンシネマズと合併し、新たに社名を「イオンエンターテイメント」としました。社名はそうなったのですが、映画館名は全て、
「イオンシネマ」に統一となりました。
・マイカルとはなんだったのか
マイカルとは、かつてはニチイと言っていたスーパーチェーンで、この地方でも「マイカル桑名」が話題となるなど、サティの展開とあわせて、デザイン性の高いロゴを導入し、いち早く大型ショッピングセンターを展開していましたが…。
2001(H3)年に民事再生法を申請。そこに手を差し伸べたのがイオンでした。イオンをスポンサーとして民事再生手続を行い、会社はイオンリテールに統合され、サティ・マイカルのブランドも消滅しました。唯一残っているのは「ビブレ」だけです。会社としては完全にイオンに吸収された格好です。
・ワーナーマイカルって?
ワーナーマイカルとは、そのマイカルが、日本初のシネコンとして1993(H5)年に神奈川県の海老名市に開業したことに始まります。映画を配給するアメリカのワーナー・ブラザーズ・エンタテインメントが日本での映画興行に進出するにあたって、マイカルとの合弁という形をとったのです。
2011(H23)年2月、マイカルはイオンとなりました。しかし、マイカルがイオンになっても、ワーナー・マイカル・シネマズはその名のまま残され、ブランドイメージに変更はありませんでした。ところがです。
2013(H25)年3月、ワーナーは日本の映画興行から撤退。ワーナー・マイカル・シネマズの50%の株を保有していたワーナー・ブラザーズ・エンタテインメントが、それを全てイオンに売却することに。これによって、ワーナー・マイカル・シネマズは、イオンとワーナーブラザーズの合弁から、イオンの100%子会社に。
マイカルがイオンになっても、その名はイオンのものですから、問題はなかったわけですが、ワーナーが抜けるにもかかわらず、ワーナーの名を残すわけにもいきませんし、
ワーナーが抜けたからといって、今さらワーナーだけを消して「マイカルシネマズ」にするわけにもいきません。もう、マイカルは無いのですから。
「イオンシネマ」になる以外の道は無かったのです。
そしてこの7月1日より、これまでのワーナー・マイカル・シネマズは全て、イオンシネマとなりました。しかし、一気に全ての看板を変更するのは大変なのでしょう。この日、私が見にいったイオンシネマも、外観こそイオンシネマになっていたものの、店内は全てワーナー・マイカル・シネマズのまま。「MYCAL」のロゴが見られるのも、この改装が終わるまでですかね…。
相方は友達と一度見にいったはずなのに、どうしてももう一回見たいということで、「劇場版銀魂完結篇 万事屋よ永遠なれ」を見てきました。この映画、配給がワーナー・ブラザーズなのですが、心なしか、上映館のイオンシネマ率が高い気がするのは、やっぱりワーナーマイカルの残り香でしょうか。
銀魂、自分はテレビアニメはほとんど見ていなくて、原作を読んでいただけでしたけど、いやあ、原作者が筋を書いただけあって、面白かった。そして「アニメの完結編」にどう原作との整合性を持たせるのか…。そこに注目していたのですが、お見事!ですね。
今度イオンシネマに来る時には、マイカルのロゴは消えてるかな…。そもそも、バッグスバニーとかのオブジェって、ワーナーだからいたわけだよね。これもやっぱり、完全イオンシネマ化の際に撤去なのかな…。
そしてもうひとつ気になるのは、エントランスで流されてるポップコーンのCM。若本さんの「ゥワーナーァア、マイクゥワルシネマーズの、ポップコーォォン!」ってやつ。あれもなくなっちゃうのかな。
バッグス・バニー DVD BOX (DVD付) (<DVD>))
そういえば、東海銀行も彼らだったね。
コメント
シネコン=ワーナー・マイカル・シネマズというくらいのブランド力がありましたよね。
近年はユナイテッドシネマが台頭し、国内の東宝もTOHOシネマズがシネコン化し、他にも綺麗な映画館が増えたことで、そのイメージは薄くなりました。
バックスバニーやトゥイティーなどのキャラクターって、個人的には好きなんですが、日本ではもう一つメジャーになりきれなかった感がありますよね。あっ、バックスバニーのアニメをやっていたのは、テレビ東京でしたね・・・。
>ネモッチさま コメントありがとうございます
そうなんですよね。日本初のシネコンということもあって、
ワーナー・マイカル・シネマズにはブランド力もあり、
また、海外のような雰囲気さえありましたよね。昔は…。
バッグス・バニーは確かにアメリカでは人気が高いですよね。
アメリカに行った際に聞いてみたことがあるんですよ。
「バッグス・バニーはアメリカでは大人気なのに、日本では
流行らないのはなぜでしょうかね?」って、そうしたら現地の方は、
「日本はトムとジェリーだから」と仰ってました。
アメリカではトムジェリの人気は非常に低く、グッズなども
申し訳程度しか売ってないんですよね。
バッグス・バニーとトムは色や見た目が被ってるという点が
影響してるかどうかはわかりませんが、どちらもワーナーに
なってしまった今、両方を展開するのが難しいのかもしれません。
やはり日本人好みのストーリーかどうか、というところが
大きいのではないかと思います。
それでも「バッグス・バニーのぶっちぎりステージ」は、
当時テレビ東京で最高視聴率16.4%を記録しているのですけどね~。