ゆずりんを食べて応援!特産スイーツの売上の一部を非公式地元キャラの活動費に

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ゆずりんのおやつ(岐阜・関市)

非公式キャラの苦悩

 近年、各地で地元のキャラクターが雨後の筍のように誕生していますが、主に、自治体主導だったり企業主導だったりで、そういったキャラクターは活動費に大きく困ることはありません。

 一方で、街おこしが目的だったり、地域振興や特産品アピールを目的とするキャラクターで、それが「非公式」となると、活動資金をどう工面するかは大きな問題です。そもそも「おこし」や「振興」を目的としているとなれば、現状は「そうしないといけない状況」に直面している中での活動であり、潤沢に資金が工面できないのは想像に難くないです。

 そんななか、特産品のキャラクターを、その特産品を使ったスイーツの売上からの寄付で支えようという動きが、岐阜県関市で続いています。

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非公式キャラの「ゆずりん」とは?

 刃物の街として知られる岐阜県関市。名古屋市から北へ40キロほどにある10万人に満たない人口の都市ですが、2005(H17)年に武儀郡の武芸川町・洞戸村・板取村・武儀町・上之保村と合併しており、それらの地域には旧関市とはまた違った文化や特産品があることもあり、関市には複数のキャラクターがいます。

 関市非公式キャラクター「ぶぅ」(2007.6~)
 第30回全国豊かな海づくり大会キャラクター「ヤマリン」(2009.4~2010.6)
 関市の公式キャラクター「関*はもみん」(2010.4~)
 上之保地域キャラクター「ゆずりん」(2012.5~)

 関市で初めて誕生した「ぶぅ」は非公式キャラクターですが、せき・まちづくりNPOぶうめらんのキャラクターでもあり、長良川鉄道公式応援団長という役職を担っています。

 そして、ゆずりんです。ゆずりんは、旧上之保村地域の観光キャラクターという位置づけですが、あくまでも非公式であり、上之保地域の活性化をすすめる「郷友会」によって運営されており、それを応援しようと先駆者である「ぶぅ」たちが動いているのです。

ゆずのスイーツでゆずりんを応援

 「ぶぅ」を生み出した、せき・まちづくりNPOぶうめらんは、関市の「スイーツほまれ」とともに、「ほまれスイーツ部」というお菓子を通した街づくり活動を行っており、その一環として、昨年8月からゆずりんを応援するゆずのスイーツを販売しています。

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スイーツほまれ(岐阜・関市)

 ゆずのドーナツや、ゆずのマドレーヌ、ゆずのシェル、ゆずのウィークエンドなど、これら、上之保のゆずを使ったスイーツを買うと、1つにつき10円が、ゆずりんへと寄付される仕組みで、ゆずりんを食べて応援しよう!というわけです。

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 おいしく食べて、応援できて、なおかつ特産の味も味わってもらえて、知名度もあがる、これは興味深い取り組みだと思いましたし、ゆずの風味がしっかり味わえるスイーツの数々は特に紅茶にぴったりですね。

 しかも、ギフトセットもありますから、地元の味とキャラを贈り物に…できますね。

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非公式だから公式だから

 非公式だからこそ、自由に活動ができて突拍子も無い動きで人気を集めているものもあれば、自治体の公式キャラでも人気が高いものはあります。

 非公式と公式の何が違うのか。それはやはり、非公式にはどこかに「活動費を捻出する仕組み」が必要なわけです。

 爆発的な人気が出て、出演料で活動を賄っていけるのは理想ですが、それは、ほんの一握り。また、かつては公式だったものが非公式化されたり、中の人の炎上によってキャラクター自体が休止になったりという例もあります。

 逆に考えると、非公式だとこれだけ大変な運営を、公式はラクラクこなせる背景には、公式にはそれだけの資金が投入されているということになります。私企業がどれだけキャラクターに資金を投入しようと勝手ですが、自治体の「公式」は、見合った活動をしていないと叩かれかねませんから、それはそれでまた、違った運営の苦労があるのでしょう。

 実態は、全然「ゆる」くないよね。

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この記事を書いた人

TOPPY/川合登志和

記事や脚本を書いたり、名古屋のラジオやテレビの構成作家をしたり出演したり、地域のFMラジオで喋ったりディレクターしたりミキサーしたり、講師したり、サイト作ったりしてます。

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