写真:一宮のイメージ
以前から、いつ開局するのだろうと囁かれ続け、中日新聞で「11月1日の開局を目指す」と掲載されたにもかかわらず、一向にその続報がなかった「FMいちのみや」に、ようやく、予備免許が交付されました。
注目はその周波数。
あ、その周波数使うんだ…。
FMいちのみやは、長年、一宮に西尾張初のコミュニティFMを!と市民レベルから活動をし続けてきて、ようやくこの9月に「FMいちのみや株式会社」を設立、10月には一般公募で局の愛称が「i-wave」に決まり、晴れて今日、予備免許の交付となりました。
総通の発表によりますと、周波数は76.5MHz、出力は20wです。先に報道された新聞記事によりますと、送信所は、一宮市役所の屋上とのことですから、あの平野で20wの出力となれば、相当広いエリアが確保できるのではないか…と思いきや、放送区域は、一宮市の56,285世帯で、人口カバーは41.4%。エリア図を見ますと、面積カバーは、かなり少ないように見受けられます。なぜなのでしょうか。
それはこの、76.5MHzという周波数のせいかもしれませんね。この数字を見て、放送マニアの方なら、ピンと来た人も多いかもしれませんが、76.5MHzといえばかつて、名古屋市にあった「DANVO」というコミュニティFM局が使用していた周波数で、
DANVOは、その後番組制作を、「トランスアメリカインターナショナル放送」に全面委託し、ブラジル人向けポルトガル語放送となった後、清算されています。そのあたりについては、こちらの記事をどうぞ。
そのDANVOが使っていた76.5MHz。この周波数には実は、一つ問題がありました。
DANVOが76.5MHzで放送を開始したのが、1998(H10)年5月、しかしそれ以前から、愛知県では広く76.5MHzで聞こえる放送があったのです。それは当時、大阪の関西インターメディアが運営していた、「FM COCOLO」です。
FM COCOLOは、他の大阪のFM局とは違い、大阪府だけでなく、兵庫県、奈良県、京都府も放送エリアとしていたことから、電波を強く飛ばしており、大阪から奈良や京都方向に飛ばした電波が、そのまま名古屋・愛知にも届いていたのです。
そのため、DANVOとFM COCOLOは名古屋で非常に混信し、DANVOの放送エリアは限られたものになってしまっていました、それも、DANVOがうまく行かなかった原因の一つに挙げられています。
そしてDANVOは無くなり、愛知では再び、広い地域でFM COCOLOが聞こえるようになりました。しかし、FM COCOLOを運営していた関西インターメディアも、経営難から会社を清算。現在は、もうひとつの大阪のFM局「FM802」が、FM COCOLOの運営も行っています。
その、FM COCLOの電波が愛知まで届いてしまう76.5MHzで、FMいちのみや「i-wave76.5」は放送を開始することになります。ですから、混信はきっと避けられないでしょう。だから、あのエリア図の狭さなのかもしれません。FMの電波は、混信した場合、強いほうが勝ちます。
ですから、出力20wを出しても、大阪から届く10,000wに勝てる範囲は、実際にあの程度なのかもしれません。
FM COCOLOも、清算されてかつてのCOCOLOとは、もう別物になりつつありますから、愛知にCOCOLOファンがどれだけいるのかは未知数ですが、逆に西尾張では、これからCOCOLOは聞きにくくなるでしょうね。
でもまあCOCOLOは、今はインターネットで聞けるので、DANVOが開局した時のように「COCOLOが聞けなくなった!」と文句を言う人もそんなにはいないとは思います。
しかし、76.5MHzを再び使うとは、盲点でした。
FMいちのみや「i-wave76.5」。総通の発表によりますと、12月下旬に試験電波を発射、来年1月下旬に開局予定とのことです。電波に関してはちょっと多難な感じもありますが、最初からインターネットサイマル放送を視野に入れているようなそんな記述もサイトにありますし、西尾張初のラジオ放送文化の開花。楽しみですね。
コメント
開局ですかぁ やっとですね
しかし、開局前から一宮市の為の放送という方針ですから一宮市内は聴けるから大きな問題はないですね!!
可児市にあるラジオ局は、御嵩、美濃加茂もエリアですが、家では聴こえない…みたいだし…
>高田さま コメントありがとうございます
本文に書きましたとおり、
一宮市の41%しかカバーできないようなので、
それが大きな問題でないかどうかはわかりませんが、
現状では最高出力の20wでの認可なので、これ以上はどうしようもないですね。
可児のFMは電波飛んでませんね~。
10wの出力しか認められなかったためですね。
「エリアのはずなのに○○で入らない!」というご意見を、
東海総合通信局に寄せていただくことが、
出力20w化への道筋となりますので、ぜひお願いします。
地元民としては、とりあえず、試験放送開始が出来る運びになり、ホッとしています。76.5と言えば、昔々は、FMDEPO(CBCが運営)もそうでしたね。
i-wave76.5(FMいちのみや株式会社)呼出符号 JOZZ6BB-FM
呼出名称 エフエムいちのみや 76. 5メガヘルツ 20ワット 56,285世帯(41.4%)
ただ、これからが、本当の正念場だと思いますので、頑張ってほしいです。
ただ、災害目的も入っていて、このエリアの狭さは、正直大丈夫なのかが、心配な所です。
>ともたろうさま コメントありがとうございます。
FM DEPOは、非常に近いですが「76.4」でした。
「♪セーブン、シックスポイントフォー」ですね。
あのエリア図、とっても曖昧な感じがしますので、
蓋をあけてみたら、結構電波飛ぶじゃん!なんてことも
あるのではないかとも思っています。
新聞発表によると、江南方面には強そうなので、
ウチでも聞けるかな?と思い、楽しみにしております。
i-wave76.5(FMいちのみや株式会社)様に「FM COCOLO」の電波干渉の件と、「放送区域」の件と、「災害時」も合わせて質問してみました。その回答を抜粋してこちらに載せてみます。
「コミュニティFMが与えられる最大のワット数は20Wです。通常はこれ以上は与えられせんが、災害時には総務省に届け出をして最大100wで放送する事が可能です。(災害時ですので書類を提出して許可を得ている場合ではありませんので、こういった緊急の場合は電話一本で許可が得られるそうです)」
「通常時のエリアですが、総務省の表す「放送区域」は放送法、電波法でいう「2.0mv/m」の区域であります。これは放送区域として総務省に保証されたエリアという意味合いです(ただし、ラジオの性能、エリア内でも場所により受信状況が悪い場合もあります)実際には0.25mv/m辺りまで受信は可能です。0.25mv/mのエリアでいうと北部が川島町の手前辺り、西側が名神高速道路、羽島インター手前辺り、南側が稲沢市民会館辺りまで、東側が小牧市小木の辺り(小牧陸運局より更に東)です。ただし、2.0mv/mより0.25mv/mに向かい数字が落ちる程難聴エリアは当然増えてきます。「放送区域」とはそういった意味で定められたエリアです。」「例えば車のラジオはアースの塊のようなものなので実際は名古屋辺りまで聴こえる場合もあります。私たちが当初から考えている「サイマルラジオの参入」においても、この難聴エリアへの対策としています。」「全てとは言いませんが、他局さんの「放送エリア」も「放送区域」で表している所は少ないと思います。」
「更に、ダンボの件ですが、確かに「名古屋」では非常に電波の予干渉が多かったと聞きましたが、ここは「一宮市」です。事前に電界調査に時間をかけて割り当てられた周波数です。私たちは与えられた周波数で一生懸命、地域発展のお役立ち、災害時の放送をやっていく事を考えています。」
と、回答が得られました。
「i-wave(FMいちのみや株式会社)」さんには、全力で頑張って頂きたいと思います。そして、きめ細かい放送と災害時の放送(災害は、無い方が良いのですが)を期待したいと思います。
それから、FMDEPOは、76.4でしたね。勘違いしておりました。
>ともたろうさま コメントありがとうございます
局に直接お問い合わせされたのですね。
情報ありがとうございます。
実際に電波がどのように飛ぶのか、
今月下旬を楽しみにしたいと思います。
その一方で、
サイマルラジオを最初から実施されるのなら、
ラジオでなくても、スマホで全世界で聞けるわけですから、
あんまり電波の飛びは問題じゃないですよね…正直なところ。
きっと私も、ロッドアンテナを伸ばす前に、
タブレットのアプリをポチっとして
聞かせていただくと思います。
ただひとつ気になるのは、
「コミュニティFMが与えられる最大のワット数は20Wです。」
とのことですが、特区を除いては、ですね。
特区では、通常のコミュニティFMにも、
50wや80wといった出力が認められるようになっていますね。
自己レスですが、
特区は通常ではないと言えばそうですね…。
補足説明ということでお願いします。
開局しましたね。
こちら岐阜市でも結構聴こえます。
ただ車ではしって聴いていると稀に変な音声が入るんですよ…
よくよく聴くと「こころ」と聴こえたのです。
これは大阪のFMCOCOLOではないのかと思いました
大阪が聴けるところで粘っていたら案の定FMCOCOLOでした
隣まちの岐阜市でもFMCOCOLOにまけてしまうのかと思いました
まぁFMCOCOLOが聴きたい僕にとっては都合の良いことですが(笑)