浜松市は静岡県です。 何を今さら…と思われるかもしれませんが、改めて押さえておきます。 静岡県は、同じ東海地方でありながらも、三重・岐阜とは違い、放送局は全て自前でまかなわれています。名古屋の放送局のカバーエリアではありません。現在は。
これまでの浜松の放送史上でただ1局だけ、浜松市の放送免許を所持していた名古屋の放送局があります。2010(H22)年9月30日に潰れたFM局、RADIO-i(レディオアイ・愛知国際放送)です。
名古屋の放送局の免許エリアは…。
・テレビ愛知、FM AICHI、ZIP-FMは愛知県のみ
・CBCラジオ・テレビ、東海ラジオ・テレビ、メ~テレ、中京テレビは愛知県、三重県、岐阜県
と決まっているのですが、RADIO-iは外国語放送という特殊な免許で、その免許エリアは…。名古屋市、瀬戸市、豊田市、岡崎市、常滑市、豊橋市、浜松市となっていまして、 愛知県内の外国人が多い地域プラス、静岡県浜松市という特殊なエリア設定となっていました。
そのため、RADIO-iは、瀬戸の名古屋本局(79.5MHz 5Kw)と、豊橋局(83.0MHz 50w)、そして浜松局(79.9MHz 100w)の3局体制となっていたのです。
潰れてから3年半。いよいよ、名古屋に外国語放送が帰ってくることになりました。
InterFM NAGOYA(FMインターウェーブなごや)が、4月に開局する予定となっています。名古屋本局は、既存のFM局と同じく、昭和区の東山タワーに設けられることとなり、既にアンテナ共用工事などは終えている様子で、2月試験放送開始、4月の開局というスケジュールに向けて着々と準備が進んでいるようなのですが、豊橋と浜松に関しては、プレスリリースで全く触れられていませんでした。そこで、偶然とおりがかったので、浜松のFM送信アンテナを見てきました。
まずは、NHK浜松支局です。
浜松支局はかつて浜松放送局だったのですが、1988(S63)年より支局となっています。支局内には「浜松音楽ライブラリー」が設けられ、レコードを中心に国内最多規模の音源が保管されています。このNHK浜松は、建物の屋上に送信塔があり、そこから、NHK-FM、NHK総合テレビ、NHKEテレ、静岡放送、テレビ静岡、静岡朝日テレビ、静岡第一テレビの電波が発射されています。
そしてここにかつて、RADIO-i浜松中継局のアンテナも設置されていたのですが…。
取り外されたままで、再びアンテナが取り付けられているという形跡はありません。まあ、予備免許の出ていない段階で取り付けられていたら、それはそれでおかしいのですが、地デジの中継局ではそういうことが多々ありました。まずここは形跡無しです。
さて、浜松にはもうひとつ送信塔があります。静岡エフエム放送(K-mix)が電波を出している、入野送信所です。
こちらからはかつて、K-mixだけでなく、UHFのアナログテレビ放送が発射されていたのですが、地デジ化とともに、VHFのアナログテレビ放送の電波を発射していた、先ほどのNHK浜松支局の屋上に移ってしまったので、現在はテレビの電波は出ていません。
地デジはUHFなので、アナログのUHFの電波を出していた、こちらのタワーから電波を出せば、各家庭のUHFアンテナの向きを変える必要も無く、効率が良かったと思うのですが、どうも、地デジの電波は市街地にあるNHK浜松支局からどうしても出したかったみたいですね。市街地を強電界にする必要性があったのでしょう。
そう、愛知から飛んでくる、弱い電波を受信できないように潰すためにね。
さて、その入野送信所からは現在、K-mixとNOTTVの電波が発射されているのですが、愛知県方面には電波が飛ばないようになっているK-mixに対し、豊橋や田原もエリアにしているNOTTVは、愛知県側にもしっかりアンテナがついています。
ここにも、工事の形跡はありませんでした。
ということで、今のところ、浜松では、InterFM NAGOYAの放送開始を思わせるような形跡を発見することはできませんでした。
今回は通りがからなかったですけど、まさか、コミュニティFMの浜松エフエム放送(FM Haro!)が電波を出している、アクトタワーってことは…ないですよねえ。かつて、浜松をドライブしている際に、普通にRADIO-iが入る違和感ってのは大きかったですね。
一宮や江南で雑音交じりの「愛知」国際放送が、浜松で超クリアっていうね。あの頃RADIO-iは、名古屋本局と豊橋・浜松局では、わざわざジングルを差し替えていて、浜松で聞いていると「Seventy nine point five」の部分が声の入っていないものになっていたんですよね。
浜松は79.9MHzで、79.5MHzなのは本局だけでしたからね。芸が細かいなと思いましたけど、そんなことやってたから潰れちゃったのかなあ。
コメント
試験放送開始から1ヶ月ほどですね。
もしかしたら1月中にテスト的な送信があるかも?です。
いつ電波が出てもおかしくないのでは?
東山タワーはやはりアンテナは増えていないようです。
アンテナを共用して送信するみたいですね。
スタジオは12月中旬の時点では工事の真っ最中という噂も耳にしました。
という事はスタジオもほぼ完成の状態に近いか、完成していると思われます。
浜松に中継局ができる?ですが当分はないように思えます。
中継局を増やすとコストがかかる事や、設置後もメンテナンスや保守などでもコストがかかってしまいます。
本局の東山タワーから電波のみで豊橋をカバーしようという考えもあるかもしれないですし、場合によっては浜松まで弱いながらに電波は届くかもしれないです。
radikoの配信があればradikoでカバーとも考えられるのですが。
電波の飛び具合は試験放送が始まった後にネットでいろいろと情報が飛び交うものと思います。
初めまして。気になる一文があったのでコメントします。
>そう、愛知から飛んでくる、
>弱い電波を受信できないように潰すためにね。
そのような目的で建てられたのは湖西中継局ではないでしょうか。
浜松のアナログテレビ中継局はNHKが牛山、SBSが富塚、その他民放が入野と分かれていて、市街地では最大3本の受信アンテナが屋根に立っていました。
デジタル化に際し、中継局をNHKのある牛山に統一して視聴者の設置負担を軽減する狙いがあったのかと思います。
InterFM NAGOYAについては東山タワーの電波がどのように飛んでいるかで、中継局の有無が決まるでしょう。
いよいよ、あと1週間ほどで試験電波が出ますね。
ところで、2月1日から電波が出るのか、もっと先なのか、1月中に送信が始まるのかも気になります。
情報では2月頃となっていますので。
>mysさま コメントありがとうございます
そろそろ電波が出そうですよね。
ただまあ、免許エリアには浜松市も含まれているので、
いつかはカバーできるように努力義務は負うことになりますので、
うまくいけばできるかもしれませんね。
>鈴鹿市在住の浜松市民さま コメントありがとうございます
本当に視聴者の設置負担を軽減するのであれば、
アナログでUHFの電波が出ていたところに集約するのが
筋ですからね。そうすれば、アンテナを触ることなく、
そのまま地デジ(=UHF)が見られますからね。
>マルトさま コメントありがとうございます
試験電波の発射開始日が公表されるということは
基本的にはないので、79.5MHzを録音し続けるしか、
その瞬間を捕捉する方法は無いでしょうね…。
こんにちは。地元民です。
昔、CBCが浜松放送局を作ろうと免許申請をしたのですが、それに対抗してきた東にある新聞社と一体の某局と競合になり結局負けてしまったと聞いたことがあります。
アナログテレビの頃は名古屋のテレビが見ることができたので良かったのですが、完全地デジ化してからは見れなくなってしまい、竜党の自分としてはドラゴンズ戦やドラゴンズ応援番組も見れなくなってしまったので辛いです。
もし浜松放送局の免許がおりていたら、当然、Radio NEO含めほかの名古屋の民放も中継局を置いていただろうに…と考えると、何だかやりきれない気持ちになります。