台北地下街
台湾のネコの国王がこの地方に初上陸
台湾には日本のキャラクター文化が浸透していて、街を歩くとたくさんの日本のキャラクターを見かけますが、台湾独自のキャラクターも多様です。時には逆に、日本人の心を惹きつけるものも。
そんな台湾で、もとは同人活動から始まり、台湾初の国産テレビアニメーション制作まで上り詰めたのが「DNAXCAT(九藏喵窩)」です。昨年から日本のゆるキャラグランプリに参戦。今年もこの秋、日本にやってくることが発表になりました。しかも今年の会場は、三重県桑名市。
台湾ラーメンなど、勝手に独自の「台湾」文化が根付く名古屋圏に、台湾のネコの国王が初上陸です。
もうすぐ20周年の台湾発のキャラクター
もともと同人活動から始まったDNAXCAT。1998(H10)年に活動を開始。オリジナルグッズや絵本などでその幅を広げ、台湾版コミケ(CWT)に出品したところ人気に。2011(H23)年には専業で法人が立ち上がりました。
転機となったのは2012(H24)年の夏。台北市の中心にある駅前の台北地下街がイメージキャラクターに採用すると、多くの日本人旅行者の目にもとまるように。さらには自前で、台湾初となる国産テレビアニメーションの製作に着手。
わずか4人のスタッフで、12分26話のアニメーションを自主製作。しかも3Dではなく、日本のテレビアニメーション制作手法を踏襲。台湾にその前例は無く、すべてが手探りだったそうです。
台湾・新北市にあるDNAXCATの本社
そのクオリティの高さに台湾テレビ(TTV)が驚き、全話を放送。ネコの国王は中華民国総統である蔡英文氏とも、これからの台湾発のキャラクタービジネスについて台湾アニメーションの代表として会談。現在はアニメ2期の制作が進んでいます。
このあたりの経緯については、以前、DNAXCATの本社を訪れて取材をさせていただきました。こちらの記事で詳細をご覧いただけます。
ストーリーはほのぼの&シリアス
かわいらしいネコたちが展開する物語は、まさに絵のとおりのほのぼの展開もあれば、時に深刻なストーリーも。そこには「侵略」や「破壊」など、その背景には台湾の不安定な状況が影響しているのではないかと思える部分も。
ほのぼのとした世界は、守り抜くことで実現するものだと感じさせます。子ども向けでありながらもその背景にある芯。そのバランス感覚が、日本とは違った異文化であると思わせる一方で、日本とのかかわりが深いのがDNAXCATです。
日本とのかかわり
ネコの王国を中心に展開するストーリー。その世界のなかには日本をモチーフとしたと思われる「桜花村」があり、まるで日本のような風景や風習も登場します。
今やDNAXCATは台湾だけでなくアジア各国で展開されており、中国や韓国でも人気を集め、東京で毎年開催される「キャラクター&ブランド ライセンス展」にも出展、日本でもその「定住」を目指して活動を続けています。
2017年のキャラクター&ブランド ライセンス展DNAXCATブース
2度目の参戦となる「ゆるキャラグランプリ」。順位もさることながら、台湾からやってくるDNAXCATのキャラクターを、日本で間近に見られる年に一度の機会でもあります。
今年は11月18・19日に三重県桑名市の「ナガシマリゾート」で開催。以前お会いしたときに、ネコの国王にはお土産として台湾ラーメンをお渡ししましたが、ぜひともこの名古屋圏の「台湾」食文化を「初体験」していただきたいなと思います。
当日はきっと「DNAXCAT日本のファンの集い」のようになるでしょうね。昨年は見に行けなかったので、当日が楽しみです。
コメント