テレビ東京のベリカード
12月12日といってテレビ東京を思い浮かべるという人も少なくなったのでしょうね。テレビ東京はアナログ放送の頃、チャンネルが12だったというだけでなく、かつては放送局の愛称が「東京12チャンネル」だったこともあり、「12」のイメージが強いテレビ局でした。
そこでふと、かつてのテレビ東京のベリカードと番組表を見てみますと、テレビ東京の映像の空中線電力、出力は50kWとあります。今は確か10kWですから、アナログ放送は大電力だったんですね。ただ、ここで疑問が出てきました。現在のデジタル放送の出力はアナログの頃の10分の1なはずなのです。
どういうことかといいますと、デジタル放送は、アナログ放送の10分の1の出力で同等のエリアがカバーできる設計になっていたはずなのです。でもこれには法則がありまして。計算するとちゃんと一致します。法則としてこれからのものが割り出されます。
- UHF(アナログ13~62ch)はVHF(アナログ1~12ch)の3倍の出力だった
- デジタルテレビ放送はすべてUHF
- デジタルテレビ放送の出力はアナログテレビ放送の10分の1
- 東京スカイツリーでの出力は東京タワーでの出力の3分の2
たとえば名古屋の場合、広域局の出力で見ますと、アナログ時代からUHFの中京テレビは「30kW」でした。ですのでデジタル放送の出力はその10分の1である「3kW」になっています。
一方で東京の場合、アナログ時代のVHF局が50kWですから、実際には存在しなかったのですが、もしUHFの広域局があったとしたらその3倍の150kwです。するとデジタルは10分の1の「15kW」となるのですが、東京タワーから東京スカイツリーに高さが上がったために、その3分の2の「10kW」となっているわけですね。
FMラジオの出力もその法則が応用されていまして、東京タワーから電波を出しているTOKYO FMやInter FM897は「10kW」ですが、スカイツリーから電波を出しているJ-WAVEやNHK-FM、そしてワイドFM各局はその3分の2の四捨五入で「7kW」になっているんですよね。名古屋の東山タワーと三国山、大阪の飯盛山と生駒山も、東京タワーと東京スカイツリーの計算と同じように10kWから7kWになっていますね。
ただ、ひとつ不思議なのがTOKYO MXです。アナログ時代はUHFで東京タワーで10kWでした。法則を当てはめると、TOKYO MXのデジタル放送はそのまま東京タワーなら1kW、東京スカイツリーに移転したなら0.7kWになるはずなのですが…。
実際には、TOKYO MXはスカイツリーからデジタル3kW出してるんですよね。どうしてそうなれた?
コメント