一升餅
一升と一生をかけて
テレビ愛知や中部日本放送(CBC)、中日新聞社と同じ9月1日に誕生したわが子。無事に1歳を迎えることができました。1歳の誕生日といえば、やらなければならない儀式がありますよね。
一生餅。
1歳の誕生日に一升分のお餅を背負わせる儀式…。餅自体のことも「一升餅」と呼びますが、その儀式自体のことも「一升餅」と言います。この一升餅、名古屋流と岐阜流で違いがありまして、どちらにしようかかなり迷ったのですが、自分の今の仕事配分も考慮して、岐阜流で行うことにしました。
一般的な「一升餅」とは?
全国的には「力餅」だったり「踏み餅」「誕生餅」などといろんな呼び方があるのですが、やることは大体同じです。
一升分のお米を使ってつかれたお餅。重さは大体2キロぐらいになるでしょうか。それを風呂敷などで包んで、1歳になった子どもに背負わせてお祝いします。
「一生食べ物に困らないように」「これからの一生が健康でありますように」と、2つの願いが込められ、一生餅をすることで、食べ物に困らず健康な一生が過ごせるといわれています。
特に、わが家はフリーランスですから、娘が食べ物に困らないということは、困らない程度に親に仕事がコンスタントに入ってくるという意味合いになりますから、その願掛けには並々ならぬ思いがあります。
名古屋流の一生餅とは
通常、一升餅は一升まるごとを1個か、紅白で2個かを、まんまるの丸餅にして、そこに赤い文字で名前を入れたりして背負わせるのですが、名古屋は丸餅ではないのです。
名古屋では紅白の「誕生餅」として、その餅の形を「足型」にするとされています。足型にすることで、一般的な一升餅の言い伝えに加えて、「一生、粘り強く、歩いていけるように」という思いがこめられているのだそうです。
背負った後のことを考えて
紅白の誕生餅という形にしますと、一升、約2キロの餅が2つになるわけですから、ひとつの餅が約1キロという重さになります。1キロのお餅を2つ背負わせるのはいいですけれども、そのあとです。1キロのお餅を食べるとなると、焼くのも煮るのも切るのもなか大変です。
そこでわが家では、末広がりの8個のお餅が入った袋が3つのセットにしました。つまり、一升のお餅が24個になっていて、8個ずつ袋に入っているというものを、岐阜県のお店に発注しました。
3袋ありますから、自家用と両家実家用に配れるのも嬉しいです。さらに、8個のお餅のうち2個が大きく、3袋それぞれに「寿」と「娘の名前」が入っているという優れもの。
お餅は岐阜県産のお米を使い、杵でつかれているということで、あとで焼いていただきましたが、いつもスーパーで買ってくるお餅とは比べ物にならないおいしさでした。
もちろん、一升のお餅を背負わされた娘は、ひっくり返ってギャン泣きでしたけれども、これで、一生食べていける、すなわち、親には仕事がコンスタントに入ってくること間違いなし!ということで、よろしいでしょうか。
さすが岐阜!こんなおまけがついてきた
そして、やっぱり岐阜だな…と思ったのは、サービスとして黒糖からすみがついてきたこと。
からすみといっても、岐阜ではボラの卵巣のことではありません。岐阜でからすみといえば、米粉で作った蒸し菓子のことを指します。
名古屋で生まれ、岐阜県と隣接している市で育った私でも、岐阜育ちの妻と結婚するまで、実はこのからすみの存在は知りませんでした。弾力のあるういろうって感じですね。なぜか断面が富士山の形をしているのが特徴。
末広がり&末広がりな、1歳の娘の門出となりました。
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