写真:バンクーバー市街
BS-iの「世界夢列車に乗って」という番組の、西部カナダ終着地バンクーバー旅情の回を見まして、4年前、バンクーバーに訪れた際に感じたことを、再び思い起こしました。
何か、バンクーバーに空虚なものを感じてしまったのです。今ならそれが何かはわかるのですが、当時はなぜそんな印象を受けたのかわかりませんでした。多くの人が暮らしていて、ビジネス街もある、市場やスーパーも活気があって、夜もにぎやか。
なのになぜ空虚なものを感じてしまったのか。それは、バンクーバーには主たる産業が無いと思えてしまったからです。
バンクーバーは海上貿易や林業、漁業などがあるものの、都市としては基本的には観光メインであり、さらには留学生受け入れで経済を潤わせています。もちろん、郊外に出れば林業や造船業のダイナミックな様子を感じられたかもしれません。
しかし、日本とはスケールの違う広大な国であり、バンクーバーの展望台から街を見渡してみても、大規模な工場はもちろん、町工場などを見かけることが、全く無かったのです。そのことに、何か空虚さを感じてしまったのですが、今となっては、そのことがカルチャーショックのひとつとなっています。
名古屋近郊の場合、たとえば豊田は車、瀬戸は陶器、春日井は製紙、一宮は繊維など、街の個性を「何を作っているか」で感じることが多く、それを感じないことを、空虚と感じてしまっていたのです。
今となっては、大変失礼な感情を抱いてしまったものだと思いますが、これもやはり、ものづくりの盛んな地に生まれた性といいますか、刷り込みというものは、なかなか厄介なものだなと感じずにはいられませんでした。
あなたの街は何で成り立っていますか?
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