懐かしい地元CMも見られるテレビ愛知の新番組

131113

来月、12月1日にもう10年を迎えますよね。何が10年かといいますと、東京・大阪・名古屋でテレビの、地上デジタル放送が開始されて丸10年になります。それまでのアナログ放送とデジタル放送の違いは数多くありますが、何と言っても大きな違いは、それまでの横4:縦3の画面から、横16:縦9という横長の画面に変わったということですよね。

[広告]

地上デジタル放送が開始された当初は、番組もコマーシャルもまだまだ、アナログの4:3の素材ばかりで、デジタル放送では両端に黒い帯がでているものがほとんどでした。特にテレビ愛知は、2003(H15)年12月に地上デジタル放送が始まった当初、テレビ東京とテレビ愛知を結ぶ回線のハイビジョン化が間に合わず、テレビ東京ではハイビジョンで放送されていた番組も、全てテレビ愛知では4:3での放送という状態でした。

あれから10年。番組のほとんどは16:9のサイズで制作されるようになり、古い番組でもズームアップして黒帯を少なくしたり、デジタルリマスターで16:9化するなど、今や画面の両端に黒い帯の出る古い素材は、ほとんど見かけなくなりました。

ところが。この秋にテレビ愛知で土曜夜にスタートした、「おじさんぽ」「激論!コロシアム」という番組には、古いCMの素材を使い続けているスポンサーが見受けられます。まずは、東海クリエイト。

つい先日まで、テレビ愛知のこの時間の前番組「土曜スペシャル」では、大須ういろが4:3時代の静止画スライドCMを流していたものの、大須ういろも時代の波に逆らえず、ハイビジョンのCMに作り変えたところだったのですが、東海クリエイトは、新規スポンサーにもかかわらず、静止画スライドCMで、しかも4:3という、骨董品のようなCMを流しているのです。これには恐れ入りました。

今や、静止画CMもCGが全盛。もちろん、わざわざ4:3で作る意味はありません。そんななか、いまやもう絶滅危惧種ともいえる、4:3の静止画スライドCMが新規スポンサーで登場とは。そして、近藤産興です。

これはもう、名古屋のある世代以上の方でしたら、ほとんどの方がご存知だと思います。こちらもこの時間としては、新規スポンサーなのですが、昔のCMをそのまま…かと思いきや、左右に「何んでも貸します」「何んでも貸します」の文字。そういうやり方もあるかあ。

131113

古いCMをそのまま使い続けなければいけないような地元企業が、新たな番組にスポンサーにつく。その背後にあるのは、スポンサー料の引き下げなのか、営業手法の見直しなのか、それはわかりませんが、どちらにしても、テレビ愛知という、愛知県唯一のローカルテレビ局が、地元企業に支えられてゴールデンに大型の新番組を送り出すという構図は、

衛星で簡単に全国ネットの番組を東京から1本で送り出せる時代に、なぜ、地上波のテレビ局が全国各地に存在しているのか。その存在意義をよくあらわしているなあ…と感じます。

この記事を書いた人

TOPPY/川合登志和

記事や脚本を書いたり、名古屋のラジオやテレビの構成作家をしたり出演したり、地域のFMラジオで喋ったりディレクターしたりミキサーしたり、講師したり、サイト作ったりしてます。

TOPPY/川合登志和をフォローする
メディア
スポンサーリンク
シェアする
TOPPY/川合登志和をフォローする

コメントはこちらから

Loading Facebook Comments ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました